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  • 2018/12/10 掲載

アマゾンCTO「嬉しかった日は11月1日。Oracleをオフにし、Redshiftへ移行した日だ」

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Amazon Web Servicesはラスベガスで年次イベント「AWS re:Invent 2018」を開催しました。Amazon.com CTOのWerner Vogels氏による基調講演でVogels氏は、今月1日にAmazon.comのデータウェアハウスをOracleからAWSのデータベースサービスであるAmazon Redshiftへ移行したことを明らかにしました。

新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)

新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。

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 「今年、うれしかった日が実は11月1日だった。この日は、世界最大級のOracleデータウェアハウスのスイッチをオフにし、Redshiftへの移行を行った日だ」(Vogels氏)

 Amazon Redshiftへの移行を実現した背景には、徹底的な改善があったとVogels氏。

 「なぜこれが実現できたか。Redshiftは素晴らしいソフトウェアであり、この1年だけでも大幅に改良されてきたからだ。

 私たちは何十万という顧客のRedshiftの使用状況を観察し、どんな種類のクエリを実行したのか、クエリにどれくらいの時間がかかったのか、待ち時間はどのくらいかなどをすべて計測した。こうしたことがRedshiftの性能改善にとても役立ったのだ」

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 Vogels氏はこうした現実のワークロードでの観察を基に行われた改良によって、クエリで17倍、バルクデリートで10倍、1行のインサートで3倍、コミットでも2倍と、大幅な性能向上を実現したと説明。

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 そしてこの半年だけでも3.5倍も高速になったとのこと。

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 「なぜならつねに顧客に使われて、フィードバックループが回っているからだ」(Vogels氏)

 その結果、現在では平均で顧客の87%がRedshiftでの処理で大きな待ち時間を経験しなくなったとのこと。

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 「しかし私は誰にも処理を待ってほしくない。そこでここに新機能のAmazon Redshift concurrency scalingを発表する」(Vogels氏)

【次ページ】 オラクルはまだ「Amazon.comでさえOracleデータベースを使っている」という得意のセールストークを使える?

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