開閉ボタン
ユーザーメニュー
ユーザーメニューコンテンツ
ログイン

  • 会員限定
  • 2019/04/02

世界を席巻する「GAFA/BAT」の規制強化、デジタルは世界をどこに導く?

GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)や中国のBAT(百度<バイドゥ>、阿里巴巴<アリババ>、騰訊<テンセント>)を代表とするデジタルプラットフォーム企業(以下、デジタルプラットフォーマー)の台頭により、世界で流通するデータの量は指数関数的に増加し、データを利用したビジネスの影響力は大きく拡大している。デジタルプラットフォーマーがもたらす光と影を、各国の政策の動きを読み解きながら解説する。

国際大学GLOCOM 客員研究員 林雅之

国際大学GLOCOM 客員研究員 林雅之

国際大学GLOCOM客員研究員(NTTコミュニケーションズ勤務)。現在、クラウドサービスの開発企画、マーケティング、広報・宣伝に従事。総務省 AIネットワーク社会推進会議(影響評価分科会)構成員 一般社団法人クラウド利用促進機構(CUPA) アドバイザー。著書多数。

photo
デジタルプラットフォーマーの影響力は高まるばかりだ
(©metamorworks - Fotolia)

デジタルプラットフォーマーの台頭からリアル領域への事業拡大へ

 デジタルプラットフォーマーの台頭によるデータの利用拡大に伴い、10年間で時価総額の世界トップ10企業は大きく変化した。

 10年前は石油、製造、通信、金融といった企業がランキングの中心であったのに比べ、2018年はベスト10のうち6社がデジタルプラットフォーマーで占める状況だ。

画像
データを利用したビジネスの影響力拡大
(出典:未来投資会議 第23回 2019.2.13)

 これまでGAFAは、グーグルは検索エンジン、アップルはPCやiPhone、フェイスブックはSNS、アマゾンは電子商取引といったWeb中心のデジタル領域が事業起点となっていた。

 近年、デジタル領域の事業起点から収集した膨大なデータとインフラ基盤を武器に、決済や実店舗での小売りやIT化した住宅(スマートホーム)、自動運転といったリアルな領域へ事業を拡大させている。

画像
デジタルプラットフォーム企業の事業領域拡大
(出典:未来投資会議(第23回)2019.2.13)

 デジタルプラットフォーマーは、AI関連のサービスにも、注力している。

 グーグルやアマゾン、マイクロソフトなどのクラウドサービスを提供するデジタルプラットフォーマーは、データ収集基盤を備えるだけでなく、プロセッサからフレームワーク、AI関連の技術や機能のAPI化、学習済みのモデル提供など、さまざまなクラウドサービスを網羅している。

画像
AIに関する米国主要プレイヤーの事業領域マッピング
(出典:AIネットワーク社会推進会議 AI経済検討会(第1回)2019.1.30)


 デジタルプラットフォーマーの事業拡大で鍵を握るのがAPIだ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなどは、「学習済みAI機能」を、APIを通じサービスとして提供する。

 自社で開発・学習済みのAIを「APIと計算能力」という形で提供することで、API利用料、クラウドサービス利用などの対価を得るビジネスモデルとなっている。

 顧客企業からアップロードされるデータにより、デジタルプラットフォーマーは自社AIの更なる精度向上を見込む。これにより、顧客企業を自社クラウドサービスへ誘引する効果が期待できる。

 これらのサービスを利用する顧客企業にとっても、自社での人工知能開発のコスト(時間など)を削減することができるというメリットがある。

 AIをAPIで公開することで、膨大な学習済みのデータモデルを顧客企業から収集して精度を向上させ、さらに広範囲な事業に拡大するーー。デジタルプラットフォーマーは既存の枠組みを超えたデータエコシステムの好循環モデル生み出している。

デジタルプラットフォーマーがもたらすメリットと問題点

 ユーザー企業は、デジタルプラットフォーマーが提供するサービスを利用してさまざまなメリットを享受しているが同時に、さまざまな問題点も指摘されている。

 具体的なメリットや問題点については、経済産業省が2018年10月に実施した「オンライン・プラットフォームと事業者の間の取引関係に関する事業者向けアンケート調査(GAFAなどのサービスをビジネスで活用している事業者が対象)」から読み取れる。

 中小企業・ベンチャーやフリーランスなどの層は、デジタルプラットフォーマーのサービスを利用することで、「メリット」を得ているという声が多数を占めた。

 具体的には、新規顧客の開拓機会の獲得や売上金の回収コスト軽減、制作・販売ツールの利用が可能である点などだ。

画像
プラットフォームを利用するメリット
(出典:経済産業省 オンライン・プラットフォーム事業者向けアンケート調査 2019.11)

 その一方で、「取引するデジタルプラットフォーマーを切り替えることが困難」という回答が65%を超えた。

画像
プラットフォームの問題点
(出典:経済産業省 オンライン・プラットフォーム事業者向けアンケート調査 2019.11)

 デジタルプラットフォーマーに依存する問題点としては、「個別交渉が困難」「規約などの一方的変更」「利用料・手数料が高い」「検索結果が恣意的・不透明」といった声も多くなっている。

【次ページ】政府が進めるデジタルプラットフォーマーに対するルール整備

ビッグデータ ジャンルのセミナー

ビッグデータ ジャンルのトピックス

ビッグデータ ジャンルのIT導入支援情報

PR

ビジネス+IT 会員登録で、会員限定コンテンツやメルマガを購読可能、スペシャルセミナーにもご招待!