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  • 2019/09/28 掲載

日本でイノベーションが進まないのは「スタートアップ=下請け」の思考回路のせいだ

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今、シリコンバレーを凌駕する勢いで注目を集めるヨーロッパのオープンイノベーション2.0。その中でもエストニアやフィンランドなどの北欧の国々では、オープンイノベーションの先進的国家として、お互いに連携し、巨大なスタートアップエコシステムを構築しつつある。これらヨーロッパのエコシステムとどのようにすれば繋がることができるのか。EDGEof Co-CEO 小田嶋アレックス太輔氏とプロノイア・グループ COO/Senior Consultant 星野珠枝氏がディスカッションを行った。
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EDGEof Co-CEO 小田嶋アレックス太輔氏(左)
プロノイア・グループ COO/Senior Consultant 星野珠枝氏(右)

日本ではなぜ、オープンイノベーションが進まないのか

星野氏:海外から日本はどう見られているのでしょう。

小田嶋氏:私の肌感覚ですが、日本を意識している国は少ないですね。たとえば日本人が海外=米国を思い浮かべるように、欧州の人にとって次、進出する国としてまず挙がるのが米国です。続いて中国、シンガポール、韓国。日本はその次ぐらいです。それを変えたいです。

 ですが、欧州で日本からの視察は歓迎されていません。名刺交換するだけで何も進まないというイメージがあるからです。日本は市場が大きく、ポテンシャルはあるのだけど、面倒くさがられていると個人的には考えています。

星野氏:私もそれは感じています。日本人が提供する情報は期待に届いていないですよね。

小田嶋氏:世界中のカンファレンスで通訳をつれてくるのも日本ぐらいです。それは良いとして、問題なのは経営層が視察に来ていても、その場で意思決定をせず、「持ち帰ります」という返事をする。これが相手にフラストレーションを感じさせてしまう。日本独特のこの意思形成の仕方は、海外の人からすると、「遅すぎる」ようです。

星野氏:日本はどんな壁を乗り越えたり、学んだりすると良いのでしょうか。

小田嶋氏:一番大事なことは失敗を許容できる文化を作ることです。失敗には正しい失敗と間違った失敗がある。何度も繰り返してしまう失敗を許容する必要はありませんが、新しいことにチャレンジした結果、失敗したのであれば、褒めることです。そういう正しい失敗を許容する文化づくりをすると、意思形成の仕方もパラダイムが変わってくると思います。


自己主張できない日本人の危うさ

星野氏:頭では理解できますが、なかなか難しいことですよね。

小田嶋氏:僕は日本で生まれ育っていますが、母はフランス人。在日フランス人向けの学校に通っていたので、中身はフランス人寄りなんです。その学校では、自己主張できない人は評価されません。一方、日本人は空気を読めない人が悪いと言われてしまう。

 フランスでは発信者に責任がありますが、日本では受信者に責任があるというように、責任の所在が真逆なんです。

 日本はハイコンテクストを共有した上で、物事を進めようとするので、今までの常識を破ろうとすると今までの文化が障壁となってしまいます。一方、フランスの人たちは主張する人のことを聞く文化ができているので、とにかく新しいことに取り組むチャレンジャーをサポートする文化はあります。

星野氏:日本と真逆の責任の所在を持つ国はフランスだけには限りません。それは教育の違いもあると思います。海外の学校では、子どもの頃から仮説を立て、検証のためのロールプレイをさせます。また自分自身でテーマを持ち込み、会話を作っていくことをさせたりします。

小田嶋氏:日本でも自己主張の仕方、論理的な思考方法を小さい内から教えることが大事だと思います。今の教育のまま大人になると、AIと戦うことになる。あと1~2年の内に切り替えていかないとかなり危険だと思います。

【次ページ】スタートップは「下請け」ではない

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