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  • 2022/10/17 掲載

じわり増える中国のサイバー攻撃、台湾のTeam T5と連携する意義とは?

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2022年9月14日、台湾のセキュリティソリューションプロバイダーTeam T5が、日本市場への本格参入を発表した。日本で活動するセキュリティベンダー、ソリューションプロバイダーの多くが外資系企業である。台湾企業がこの分野で進出することは特別なことでもなく、事業拡大やビジネス以外の意味は見出しにくいかもしれない。だが、日本と台湾が置かれている状況をみると、欧米セキュリティベンダーとの違いが見えてくる。

執筆:フリーランスライター 中尾真二

執筆:フリーランスライター 中尾真二

フリーランスライター、エディター。アスキーの書籍編集から、オライリー・ジャパンを経て、翻訳や執筆、取材などを紙、Webを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは言わなかったが)はUUCPのころから使っている。

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中国からのサイバー脅威にさらされる日本と台湾
(Photo/Getty Images)

極東での緊張感の最前線にいる台湾と日本

 ロシアによるウクライナ侵攻により世界の軍事バランスが揺らぎ始め、さまざまな地域で緊張が高まっている。「新しい冷戦時代に突入した」という声もあるが、むしろ冷戦前の状態に戻っているのかもしれない。第二次世界大戦直前および大戦初期において、ヨーロッパ各国はナチスドイツの脅威に向き合っていた。米国は西ヨーロッパ有事と距離を保ちつつ、英仏他を間接的に支援していた。同時に日本による中国・アジア太平洋地域への動きにも備えなければならなかった。当時の米国世論・政府は戦争介入に反対だったからだ。

 プーチン率いるロシアに対して、当時のナチスの脅威を引き合いに出しながら、欧米がこれに対峙している(とはいえロシア側も、欧米側の対応をよくナチスになぞらえている)。ここは冷戦時の状態に戻ったといえる部分だ。一方、アジア太平洋地域では、当時の日本の脅威に相当するのは今の中国だ、と見る向きもある。香港民主化運動の鎮圧後は、一国二制度という糖衣がはがれ始めている。東シナ海での中国の力による現状変更がじわじわ広がっている。この緊張感の最前線にいるのが、台湾と日本である。

 米下院議員の訪台へのメッセージと思われる中国の軍事行動(EEZ:排他的経済水域への着弾)は、示威行為を超え、威力偵察の域も超えているという見方も可能だ。

Team T5とは?

 以上は国家安全保障での分析だが、サイバーセキュリティにおいても同じ構図が成立する。台湾有数のセキュリティ企業であるTeam T5が海外拠点としては最初になるオフィスを日本に選んだのは、どちらも中国と近くで向き合わなければならない地域であるという理由からだ。

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台湾のセキュリティソリューションプロバイダー「Team T5

 サイバー攻撃のうち、国家政策や軍事作戦と連動しているものは、地理的な問題、地政学の問題と切り離すことができない。しかし、経済・科学技術・IT分野では中国はよきパートナーであり、難しいかじ取りが必要でもある。日本・韓国・オーストラリア・ASEAN諸国、そして台湾との連携が重要な意味を持っている。

 Team T5でCEOを務める蔡松廷(TT)氏は、台湾HITCON(Hack In Taiwan CONference)の創設に尽力しただけでなく、Blackhat、CodeBlue、JSACなどのセキュリティ国際会議やコミュニティでも多くの発表を行っており、高い調査能力と分析力に定評がある。これまでも日本企業や日本のセキュリティコミュニティ、関連機関との接点はあった。マクニカネットワークスは以前から同社の国内代理店としてTeam T5のソリューションやツールを展開している。

【次ページ】「対中国サイバーセキュリティにおいて、日本と台湾はよく似ている」

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