- 2023/02/01 掲載
欧州当局が銀行ストレステスト開始、「長期にわたる高金利」想定
最新のストレステストは、ロシアのウクライナ侵攻で欧州のインフレ率が数十年ぶり高水準に達し、それに対処するために金利が急上昇していることから、マクロ経済環境の変化を反映したものとなっている。
前回2021年のストレステストは長期にわたる低金利環境を背景にしていた。
今回はロシアがEUへのガス供給を全面停止し、エネルギー価格が急騰、EUのインフレ率が昨年10月に記録したユーロ圏の最高である10.6%に近い9.7%になるというシナリオを想定。
EBAは声明で「商品価格の上昇と新型コロナウイルス感染再拡大を伴う地政学的情勢の深刻な悪化を想定した厳しいシナリオだ」と述べた。
これにより、25年までの3年間で域内総生産(GDP)は6%減少し、失業率は急上昇、不動産価格の下落やガス供給減少、持続的な高インフレ・高金利環境につながるとした。
EUの銀行資産全体の75%に相当する70行が対象。21年より20行多い。各行の結果は7月末に公表され、規制当局による資本バッファーの年次評価に反映される。
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