- 2023/02/11 掲載
ECB、実質賃金の伸び支援に利上げ必要=シュナーベル専務理事
シュナーベル氏はツイッターのQ&Aで「ユーロ圏の広範なディスインフレ(インフレ鈍化)はまだ始まっていない」と指摘。「一段の利上げはインフレ率を目標に戻す一助になり、実質賃金の上昇につながる」とし、「金利は十分に制約的な水準に達しなければならない。基調的なインフレが目標に戻るという強固な証拠が得られるまでECBは金利を高水準にとどめる」と述べた。
5月の理事会でも50ベーシスポイント(bp)の利上げ実施を意味するのかとの質問には、今後のデータ次第だと回答。
利上げが実体経済に浸透するのには時間がかかるため、金融政策はこれまでのところインフレに「ほとんど影響を及ぼしていない」とした。
シュナーベル氏は、利上げが経済成長率を低下させることを認めつつも、ユーロ圏で広範な景気後退(リセッション)は始まっていないとの見方を提示。景気後退に陥ると決まったわけではなく、「ソフトランディング」はまだ可能との認識を示した。
ECBのバランスシート縮小を巡っては、量的緩和(QE)と量的引き締め(QT)の効果はおおむね対称的(symmetric)になると予想されると述べたほか、縮小観測が「すでにユーロ圏の債券利回りの上昇に寄与している可能性が高い」と述べた。
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