独ダイムラー・トラック、第4四半期は利益と売上高が予想下回る

［ベルリン　１０日　ロイター］ - ドイツのダイムラー・トラックが１０日発表した第４・四半期決算は、利払い・税引き前利益（ＥＢＩＴ）が８億７６００万ユーロと、リフィニティブがまとめたアナリスト予想平均の１２億ユーロを下回った。売上高は１４７億８０００万ユーロで、アナリスト予想の１４９億２０００万ユーロに届かなかった。

今年の見通しについては、中国市場の改善、半導体供給不足の緩和、サプライチェーン（供給網）の安定を背景に、増益を予想し、コスト上昇分については引き続き値上げによって顧客に転嫁する方針を示した。

ただ同社幹部らは記者団との電話会議で、欧州ではトラック・バス市場が新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）の影響から完全に立ち直っていないと述べた。

２０２２年の利益率は、北米では２０２５年目標値１２％に対し１０．８％、欧州では同９％に対し８．１％だった。一方、中国のロックダウン（都市封鎖）措置や日本の値上げに対する制約に苦慮したアジアでは同１０％に対し２．６％にとどまった。

今年の世界の売上高については５５０億─５７０億ユーロ（５８３億─６０４億ドル）に増加し、調整後売上高利益率は７．５─９％になると予想。昨年の売上高は前年比２８％増の５０９億ユーロ、売上高利益率は７．７％だった。

同社はまた、スピンオフ（分離・独立）後初めてとなる１株当たり１．３０ユーロの配当を発表した。