金現物、初の９０００円台＝米銀行破綻で買い広がる

国内の金現物の小売価格が１３日、初めて９０００円台に乗せた。金はインフレや有事に強く、景気後退局面でも価格が下がりにくい安全資産とされ、米国の銀行の経営破綻を受け、保有する動きが強まった。

貴金属販売大手の田中貴金属工業（東京）によると、同日の店頭小売価格（税込み）は、前週末比１２２円高の１グラム当たり９０００円となった。

米国では、１０日と１２日に中堅銀行が相次いで経営破綻した。金融市場の不安定化に対する警戒感が広がる中、投資家の金買いを誘った。

ロシアのウクライナ侵攻や世界経済の先行き不安を背景に、昨年以降、金価格は値上がり傾向にあった。

【時事通信社】