- 2023/03/27 掲載
午前の日経平均は反発、金融不安緩和で 半導体関連株は軟調
日経平均は97円高でスタートしたものの、その後すぐにマイナス圏に沈んだ。前日の終値を挟みもみ合う展開が続いたが、再びプラス圏に切り返し、前引けにかけては一時100円超高となった。
前週末の米国市場では、米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言を受け、銀行セクターの流動性危機を巡る懸念が和らいだことで、主要3指数が上昇して終了した。一方、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落して取引を終えたことから、東京市場でも、指数寄与度の大きい半導体関連株が朝方から軟調だった。
東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは「金融不安はくすぶっているものの、3月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値などは強い数字が出た。市場は、今回の信用不安による景気悪化は避けられるとの見方を織り込み始めているのではないか」と指摘。日本株はここから持ち直していくとみており、「きょうもプラス圏で引けるだろう」との見方を示した。
一方、週後半にはバーFRB副議長の議会証言が予定されていることから、「週末にかけては、再び金融不安が浮上する可能性もありそうだ」(国内証券のストラテジスト)との声も聞かれた。
TOPIXは0.41%高の1963.26ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆1260億5700万円だった。東証33業種では、陸運業や不動産業、卸売業など27業種が値上がり。銀行業や鉱業、電気機器など6業種は値下がりした。
個別では、指数寄与度の大きい東京エレクトロンが2.2%安と、朝方から軟調に推移した。業績の下方修正が嫌気されたマーベラスは1.9%安だった。ファーストリテイリングや主力のトヨタ自動車は小じっかりだった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1305銘柄(71%)、値下がりが461銘柄(25%)、変わらずが69銘柄(3%)だった。
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