英当局、米マイクロソフトのゲーム大手買収巡りパブコメ実施

［ロンドン　３１日　ロイター］ - 英競争・市場庁（ＣＭＡ）は３１日、米マイクロソフト（ＭＳ）による６９０億ドルでの米ゲームソフト大手アクティビジョン・ブリザードの買収計画を巡り、パブリックコメントの募集を始めた。ＣＭＡは８月２９日までに最終判断を出す方針。アクティビジョンは人気ソフト「コール・オブ・デューティ」を提供している。

ＣＭＡは今年４月に買収計画を阻止。ＭＳは、欧州連合（ＥＵ）欧州委員会との法的拘束力のある取り決めの存在と、ソニーとのライセンス計画を考慮すれば、計画は再検討されるべきだと主張した。

３１日に公表した声明では、競合するエヌビディアやブーステロイド、ユビタスとの間で買収後１０年間のライセンス契約を結んだことで、既にクラウドゲーム市場の競争は改善していると訴えた。

ＣＭＡは、ＭＳは買収を巡る状況や、買収を阻止すべきでない特別な理由が大きく変わったと考えているとの認識を示した。

ＣＭＡの広報官は「法的期限の８月２９日まで、他の利害関係者の対応を加味しつつ、ＭＳの提案を慎重に検討する」と強調した。

パブコメは同月４日まで。パブコメの実施で、買収が前進することへの期待が高まっている。買収期限は１０月１８日に延期されている。