マネーストックＭ３、9月は＋1.8％　2011年2月以来の低い伸び＝日銀

Takahiko Wada

［東京　１３日　ロイター］ - 日銀が１３日に発表した９月のマネーストック速報によると、Ｍ３の平均残高は前年比１．８％増の１５９１兆３０００億円となった。伸び率は前月の１．９％を下回り、２０１１年２月以来の低さ。平均残高は２カ月連続で前の月を下回った。新型コロナウイルス感染症の５類移行に伴って消費活動が正常化に向かい、現金通貨の伸び率が縮小していることが影響した。

Ｍ３の内訳では、現金通貨が０．６％増の１１５兆２０００億円となり、２０１０年１月以来の低い伸び率。預金通貨は４．６％増の９５６兆５０００億円、ＣＤは１８．３％減の３０兆９０００億円。

Ｍ２は２．４％増の１２３６兆２０００億円で、３カ月連続で前月を下回った。広義流動性は２．１％増の２１１８兆５０００億円で残高は２カ月連続で減少した。

広義流動性のうち、投資信託は３．９％増の９７兆３０００億円。外債は３．２％増の３２兆円。なお、広義流動性の速報値はデータ集計の関係で一部推計が含まれており、来月の確報以降にデータが改訂される可能性がある。

（和田崇彦　編集：田中志保）