- 2025/03/07 掲載
クシュタール、米当局の買収承認得るための道筋をセブン&アイに提示
[東京 7日 ロイター] - セブン&アイ・ホールディングスに買収提案しているカナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタールは、米規制当局の承認を得るための明確な道筋があると考えており、セブン&アイに確実性を与える提案を行ったと明らかにした。広報担当者が述べた。
セブンのスティーブン・ヘイズ・デイカス次期社長は6日の投資家・アナリスト説明会で「基本的なハードルは米規制絡みのところ。クシュタールとは先の道筋を見つけようと話し合いを続けている」と述べていた。
米コンビニ業界でシェア1位と2位が統合することで、複数店舗の売却などが必要となる可能性がある。
クシュタールの広報担当者は「規制当局の承認を得るための明確な道筋があると信じており、私たちのコミットメントについてセブン&アイにしっかりとした提案を行った」と話した。
「買収合意に達した場合に米国での承認を確保するための予備計画の一環として、米国店舗の売却対象候補を特定した」とし「さらなる確約を与えられるよう、売却先候補の特定に向けた第三者との予備的協議を行っている」と述べた。
デイカス氏によると、規制をクリアするために売却が必要な店舗は2000店舗規模になる。こうした店舗を独立して運営し、競争力を維持していける売却先を見付けなければならないという。米スーパーマーケット1位のクローガーと2位のアルバートソンが合併に合意しながらも、2年後に米国連邦取引委員会(FTC)の反対で頓挫したことを例に挙げ「2年間でアルバートソンは競争力を失った。打撃を受け、株主にとってもマイナスの影響となった」と話し、こうしたリスクを下げるべく話し合いを続けていると説明した。
セブン&アイの井阪隆一社長も6日の会見で「米独禁法関連の課題を解決するための具体策が出せていない」と述べ、買収提案当初から同社が示してきた懸念がいまだにクリアできていないことを指摘していた。
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