• 2025/03/08 掲載

〔国際女性デー50年〕「多様な当事者性」が記事の力に=沖縄タイムスの与那嶺元編集局長

時事通信社

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2018年に沖縄タイムスの女性編集局長に就任し、紙面改革に取り組んだ与那嶺一枝さん(現非常勤監査役)に報道機関での多様性確保の意義を聞いた。与那嶺さんは、さまざまな事柄について、自分事として感じられる「当事者性」を持った記者が増えることで「記事の訴える力はより強くなる」と強調した。主なやりとりは次の通り。

―就任時の気持ちは。

私は東京勤務や部長経験など通例の編集局長のルートを歩んでおらず、青天のへきれきだった。ただ、15年ごろから「紙面が基地問題ばかりだ」という読者の声が寄せられるようになり、変わらないといけない空気はあった。その取り組みを進めてほしかったのかもと今では感じている。

―どのように紙面改革を進めたのか。

編集会議で新聞はもっと喜怒哀楽があるべきだし、女性や暮らし関連のニュースが1面にあっても良いと繰り返し呼び掛けた。会議に参加する女性が3割に達した頃から雰囲気が変わり、男性のデスクもそうしたニュースを積極的に学んで議論に参加するようになった。外部からも紙面が変わったと言われるようになった。

読者はいろいろなことに興味を持っている。多様な当事者性を持った人が新聞社にもたくさんいて、記事にしていくことで、訴える力はより強くなるのではないか。

―記者へのハラスメントにどう対応すべきか。

30代の頃、取材先にチークダンスを強要されたことは今でも心に残る。後輩には自分が傷つき、自己肯定感が下がるくらいならネタを取れなくてもいいと伝えている。加害者は誰にでも同じ表情を見せるわけではないと考えて体制を整え、毅然(きぜん)と対応してほしい。



◇沖縄タイムス社・与那嶺氏

与那嶺

一枝氏(よなみね・かずえ)琉球大法文卒。90年沖縄タイムス社入社、社会部、中部支社、政経部、学芸部、編集局次長などを経て18年編集局長。20年取締役、22年6月非常勤監査役。60歳。沖縄県出身。

【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答える沖縄タイムスの与那嶺一枝さん=2月17日、東京都中野区 〔写真説明〕

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