- 2025/05/02 掲載
加藤財務相、為替はベセント米財務長官との間で協議 先の会談で確認
Takaya Yamaguchi
[東京 2日 ロイター] - 加藤勝信財務相は2日朝、テレビ東京の番組に出演し、先月下旬の日米財務相会談について、為替については引き続きベセント財務長官との間で協議することを確認したと語った。為替の水準の目標や管理の枠組みに関する議論はなかったと改めて説明した。
加藤財務相は米国との為替協議を巡り、「従前からもそうだが、専門性を有する財務長官と財務大臣の間で議論しましょうという整理。そういった整理のもとで、今後とも為替に関しては、お互い協議していこうということを確認した」と語った。
加藤財務相は「為替は市場によって決まるもの」との認識も示した。先の日米財務相会談で、過度な為替変動は経済・金融に悪影響を及ぼし得るとする国際合意を確認する一方、「どういう(為替)水準があるべき姿だとか、そのための枠組みみたいな話は、まったくなかった」と強調した。
トランプ政権内の強硬派が、再び円安を問題視する懸念に関しては「相場そのものについてはコメントしない」とした上で、「為替を操作するようなことはしていないし、実際、為替の介入という意味では、ある意味、逆の介入を先般させていただいた」と言及。「そういったところを含めて、しっかり説明していかなければいけない」と述べた。
親日家として知られるベセント長官について「信頼し得る交渉相手だと強く実感した」との認識も示した。
今後、米国債を安易に売らないと発信する交渉手段は考えられるかとの問いに対しては「日本も一定程度、米国債を外為積立金の運用のなかで持っているのは事実」とした。一方で「米国を支援するために持っているわけではなく、(日本が)いざとなれば介入する、そのための流動性を考えながら運用している」と説明した。
その上で加藤財務相は「そういった考え方をベースにしながら交渉のカードになるもの、これはすべて盤上に置きながら議論していくことは当然」とし、「(交渉の)カードとしてはあると思うが、切るか切らないかは別の判断」と述べた。
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