- 2025/05/02 掲載
英スタンチャート、第1四半期は10%増益 関税巡る不確実性警告
Selena Li Scott Murdoch
[香港 2日 ロイター] - 英金融大手、スタンダード・チャータード(スタンチャート)が2日に発表した第1・四半期決算は、税引き前利益が21億ドルとなり、前年同期の19億1000万ドルから10%増加した。同行がまとめたアナリスト予測の平均値である19億0500万ドルを上回った。
金利収入は減ったが、ウェルス、マーケット、その他の手数料ベースの事業が好調。関税の引き上げが信用の質を圧迫するとも警告した。
ビル・ウィンターズ最高経営責任者(CEO)は決算発表で「相次ぐ貿易関税の発動によって、世界経済と地政学的な複雑さが増している。われわれは引き続き外部環境に注意を払っていく」などと述べた。
第1・四半期の信用減損は前年比24%増の2億1900万ドルだった。「関税を巡る不確実性の高まりを受け、『世界貿易と地政学的貿易緊張シナリオ』の確率加重を高めた」ことを反映しているという。
純金利収入は前期比5%減少した(為替変動の影響除く)。現在の金利環境と経済情勢を踏まえ、今後についても厳しい見通しを示した。
第1・四半期は、非金利事業が堅調な業績を上げ、ウェルスソリューション部門は28%増益を達成。グローバルバンキング部門とグローバルマーケッツ部門も、利益がそれぞれ17%、14%増加した。
新たな自社株買いや配当金の支払いは発表しなかった。
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