- 2025/05/02 掲載
ユーロ圏製造業PMI、4月改定49.0 32カ月ぶり高水準
好不況の分かれ目となる50は依然下回っているが、域内の3大経済国であるドイツ、フランス、イタリアに改善の兆しが見られた。
3月は48.6だった。
ハンブルク商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「4カ月連続の上昇で、製造業が安定しつつあるサインだと判断できる。ここ数カ月の多くの不確定要素やショックを踏まえると驚きだ」と述べた。
生産指数は3月の50.5から51.5に上昇し、2022年3月以来の高水準。需要の低迷にもかかわらず、2カ月連続で生産が増加した。
新規受注は引き続き減少したが、減少ペースは過去3年間で最低。新規受注指数は49.5と、中立の50に近づいている。
ただ、海外受注は新規受注全体よりも早いペースで減少した。
ドイツ、フランス、イタリアの製造業PMIはいずれも上昇したが、依然50を下回っている。ギリシャが53.2でトップ、アイルランドが53.0で続き、オーストリアは46.6で最下位だった。
同氏は「製造業がほぼ安定したのは、4月にドイツとフランスで生産が上向いたことが背景だ。イタリアは再び50を超える水準に向かおうとしている」と述べた。
雇用は23カ月連続で減少したが、減少ペースは昨年6月以来の低水準だった。
企業の利益率は上昇。投入コストが昨年11月以来初めて低下する一方、産出価格の上昇ペースは2年ぶりの高水準だった。
企業の信頼感は今年最低の水準に低下。生産は改善傾向にあるが、警戒感が根強いことが浮き彫りになった。
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