- 2025/07/17 掲載
英金融システムの準備金、適正水準目指す=中銀幹部
[ロンドン 16日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)の幹部は16日、国内金融システムの準備金を適正水準にすることを目指すと述べた。
中銀が過去の量的緩和の巻き戻しを進める中で、準備金が不足したり、現在のように過剰になることがないようにする意向を示した。
中銀の金融安定戦略・リスク担当エグゼクティブディレクターのナサニエル・ベンジャミン氏がシンクタンク「公的通貨金融機関フォーラム(OMFIF)」主催のイベントで述べた。
中銀の流動性ファシリティーにアクセスできる銀行が、準備金をため込むのではなく、準備金が金融システム全体に広がるよう促すインセンティブが働くべきだと主張。
「もしわれわれが、金融オペレーションの枠組みと規制の枠組み全体でインセンティブの調整を正しく行えば、準備金は不足することも過剰になることもなく、まさに十分な状態になるだろう」と語った。
同氏は、好況時も不況時も、担保として利用できる適切な資産を銀行が十分に保有する必要があると主張。
「ストレス時にも、われわれから追加の準備金を調達できるよう、すぐに利用できる十分な資産を維持しておくことが重要だ。また、民間の資金調達市場から流動性を調達する際にどのような担保を利用できるか考えておく必要がある」と述べた。
また、国内の融資市場では銀行以外の金融機関の役割が拡大しており、中銀の流動性ファシリティーに直接アクセスできる銀行が、他の金融機関に資金を融資するインセンティブを持つことが重要だとも指摘。
銀行が「過剰で不要な流動性をため込むことなく、流動性を必要としている他の機関に流動性を再分配するインセンティブが働く」体制も整えたいと述べた。
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