- 2020/09/23 掲載
英国の銀行、不正資金対策を最優先課題にすべき=中銀副総裁
英国を本拠地とするHSBC、バークレイズ、スタンダード・チャータード(スタンチャート)を含む世界的な大手銀行にはマネーロンダリング(資金洗浄)対策を巡り再び厳しい目が向けられている。複数のメディアがリークされた資料に基づき、国際的な大手行が20年近くにわたり2兆ドル超の不審とされる資金を移動させていたと報じたからだ。
ウッズ氏は、銀行が金融犯罪との闘いで役割を果たすことが極めて重要だと指摘。米財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)に届け出られ不審行為報告書(SAR)は、犯罪者が自らの目的を果たすために金融システムを利用するという事実に注意を喚起しているとした。
ウッズ氏はブルームバーグTVに対し「銀行が対応を間違えれば非常に厳しい代価を支払うことになる。ここ数年の英国と米国での高額な罰金が実例だ」とした。
「銀行は多くの取り組みを行ってきたが、さらなる対応が必要だ」と強調。ただ、新たなルールは現時点で必要だとは思わないと付け加えた。
HSBCは報じられた情報は過去のものだとし、スタンチャートは管理上の手続きを改善するために投資を行っているとコメント。
バークレイズは、国際的な銀行は世界で資金がどのように保管されているかに関して透明性を向上するイニシアチブを支持しており、これが顧客のデューデリジェンス(資産査定)を「大いに円滑化」するはずだとした。
シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)は先に、同国の銀行が米規制当局に不審な資金取引について報告したとの報道を精査しているとし、この結果に基づき「適切な行動」を取ると表明した。
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