- 2021/07/27 掲載
ANA・エムティーアイ・JAXA、3D気象可視化技術を活用した気象情報アプリの運用を開始
本3DARVIは、ANAのオペレーションノウハウ、エムティーアイの3D気象可視化技術、JAXAの世界初となる被雷危険領域(誘発雷)予測技術を搭載しており、気象現象・予測を3Dで可視化することで、迅速な情報把握を可能にします。
◆ANAのオペレーションノウハウとエムティーアイの3D気象可視化技術を活用した『ARVI』を融合
現在、ANAの運航乗務員や運航管理者は、文字情報や各種天気図などのさまざまな2次元の気象情報を立体的に捉えながら業務に取り組んでいます。
エムティーアイでは、気象現象を3Dで可視化する技術のノウハウと、容量の大きい3Dの気象データをリアルタイムに配信できる技術を有しています。
本アプリでは、ANAのオペレーションノウハウとエムティーアイの3D気象可視化技術を融合し、航空機の運航に影響のある雨・雲・気温・雷などの気象現象が立体的な3Dで可視化されることで、直感的かつ迅速な情報の把握が可能となり、運航に影響のある悪天候を回避して、安定的な運航ダイヤを維持するとともに、お客様により快適な運航を提供していきます。
※被雷危険領域・雨・雲の3D画像についてはエムティーアイが意匠登録出願中です。
◆JAXAの「被雷危険性予測技術」を活用
今回の可視化における特徴は、JAXAが開発を行っている被雷危険性予測技術(※)を活用することです。これは、過去の航空機被雷実績と気象データの分析により、航空機被雷が発生しうる領域を予測する世界初の技術です。
JAXAでは3年以上にわたり収集した気象データの分析を通して得られた知見を基に、航空機被雷が発生する危険性が高い領域を検出する技術を開発しました。この技術をもとにJAXAとエムティーアイでは、2019年11月より航空機の被雷回避に向けた共同研究を実施しており、被雷予測エリアの可視化に成功しています。
今回、ANAオペレーションの知見を加味することで、被雷可能性が高いエリアをより高い精度で特定し、実際の運航に活用できるようアルゴリズムの調整を行いました。そのアルゴリズムによって導き出される被雷の可能性の高いエリアを、エムティーアイの3D表示技術を利用して可視化すると同時に、リアルタイムで算出することに成功しました。これにより、被雷回避による最適な運航ルートの選択が可能となります。
※:JAXA 「WEATHER-Eyeビジョン」
https://www.weather-eye.jp/files/pdf/WEATHER-Eye-Vision_rev3_final.pdf
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