- 2021/08/11 掲載
米オラクル、MySQL HeatWaveサービス向けのMySQL Autopilotを発表
オラクルは本日、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で提供される「MySQL Database Service」向けインメモリ・クエリー・アクセラレーション・エンジンである「MySQL HeatWave」の新規コンポーネント、「MySQL Autopilot」の提供開始を発表しました。「MySQL Autopilot」は、高度な機械学習技術を使用して「HeatWave」を自動化することで、使いやすさを改善し、パフォーマンスと拡張性をさらに向上させます。データベース・サービス向けにこれほど高性能な自動化機能を提供しているクラウド・ベンダーはほかにありません。「MySQL Autopilot」は、「MySQL HeatWave」をご利用のお客様には追加料金なしでご利用いただけます。
「MySQL Autopilot」は、プロビジョニング、データの読み込み、クエリー実行、障害処理など、規模に応じた高いクエリー性能の実現において、最も重要かつ困難な多くの側面を自動化します。データ・サンプリング、データ統計情報の収集、クエリーに高度な技術を使用し、「Oracle AutoML」を用いて機械学習モデルを構築して、メモリ使用量、ネットワーク負荷、実行時間をモデリングします。これらの機械学習モデルは、「MySQL Autopilot」によってコア機能の実行に使用されます。「MySQL Autopilot」は、より多くのクエリーの実行によって「HeatWave」クエリー・オプティマイザーがより最適な実行計画を用意し、結果として、時間の経過とともにシステム・パフォーマンスが継続的に向上します。これは、Amazon Aurora、Amazon Redshift、Snowflake、他のMySQLベースのデータベース・サービスでは利用できない機能です。
「MySQL Autopilot」の主な機能は次のとおりです。
〇自動プロビジョニング:ワークロードの実行に必要な「HeatWave」ノードの数を、分析処理の対象となるテーブル・データの適応サンプリングによって予測します。つまり、クラスタの最適サイズをお客様が手作業で予測する必要がなくなります。この機能を提供するデータベース・サービスは、ほかにありません。
〇自動並列ロード:「HeatWave」にロードされる各テーブルの最適な並列度を予測することで、ロード時間とメモリ使用を最適化できます。この機能を提供するクラウド・ベンダーは、ほかにありません。
〇自動データ配置:クエリーのパフォーマンスが最適になるように、メモリ内でのテーブルをパーティショニング行う際に利用する最適な列予測します。また、新しい列レコメンデーションによってクエリー・パフォーマンスがどの程度向上するかも予測します。列を手動で選択する場合、オペレーターのミスによって選択が最適にならない場合があります。この機能は、このような最適ではない選択によって生じるノード間のデータ移動を最小限に抑えます。この機能を提供するデータベース・サービスは、ほかにありません。
〇自動エンコーディング:「HeatWave」に読み込まれるカラムの最適な格納方式を、クエリーを考慮して決定することができます。この最適な方式により、最高のクエリー性能が得られ、クラスタのサイズを最小にしてコストを抑えることができます。
〇自動クエリー計画改善:クエリー実行からの各種統計情報を学習し、以後のクエリーの実行計画を改善することができます。これにより、より多くのクエリーが実行されていくと、システムのパフォーマンスが向上します。この機能を提供するデータベース・サービスは、ほかにありません。
〇自動クエリー時間予測:クエリーの実行時間を実行前に予測することができます。クエリーの所要時間の予測が得られるため、お客様は、クエリー時間が長すぎないか、別のクエリーを代わりに実行すべきかを判断することができます。
〇自動変更伝播:「MySQL Database」内の変更を「HeatWave Scale-out Data Management」のレイヤーに伝播する最適なタイミングをインテリジェントに決定します。これにより、変更が最適な頻度で伝播されます。この機能を提供するクラウド・ベンダーは、ほかにありません。
〇自動スケジューリング:キュー内の実行時間が短いクエリーを特定し、インテリジェントな方法で実行時間が長いクエリーに優先させることで、全体的な待ち時間を短縮します。他のほとんどのデータベースでスケジューリングに使用されるメカニズムは、ファーストイン・ファーストアウト(FIFO)です。
〇自動エラー・リカバリ:ソフトウェアまたはハードウェア障害によって1つ以上の「HeatWave」ノードが応答しない場合に、新規ノードをプロビジョニングして必要データを再ロードします。
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