- 2021/08/25 掲載
インテックと慶大、医療・電力分野における「PGDサービス」の共同研究を開始
PGDサービスとは、個人が空調機器や照明機器といった家電などを使用した生活行動の情報データや、個人の購買情報など、個人が行動することで生まれる多種多様なデータであるPersonal Generated Data(以下PGD)を活用したサービスです。
専用システムではなく、汎用的な機器によるデータの収集や汎用的なサービスを利用し組み合わせたシステムでの構築を目指し、ユーザー自身の意志によってデータをコントロールできるサービスモデルの設計を目指します。
PGDサービスでは、重要インフラ(※3)である医療(オンライン診療)や電力(電力アグリゲーション)分野で以下のような活用シーンが想定されます。
<PGDサービスが想定する活用例>
・オンライン診療分野
個人が利用する家電などの利用状況から生まれるPGDをかかりつけ医に連携し、必要に応じて診療や問診等による健康に関するアドバイスをもらうことができます。
例えば、室内の温度が30度以上、トイレの利用がないなど個人の行動情報を提供し、閾値を超えた場合、エアコンを適切な温度に変更、水分補給を促すなど個人の生活行動を確認しながら高度な問診を含んだオンライン診療を可能にすることを目指します。
※今後、機器の認証や診療報酬制度等に関わる検討が必要。
・電力アグリゲーション分野
個人が家庭で使用する電力の大部分は家電の利用によるものです。その利用状況情報を電力アグリゲーターに提供し、例えば、電力需要が高まるタイミングを個人に通知し、運転モード設定を変更するなど、電力使用のピークをずらすことで電力需要の抑制や平準化への貢献を図ります。
※今後の制度整備や対応、機器の普及と合わせた検討が必要。
インテックとSFC研究所は、2020年5月に最先端のICTを活用した地域における課題解決を図るため、「地域ICTプラットフォーム・ラボラトリ(以下地域ICTラボ)」を開設しました。
PGDサービスの共同研究は、本ラボラトリで行う取り組みの1つであり、地域ICTラボでは、「慶應藤沢イノベーションビレッジ(以下SFC-IV)」内に、インテックが開発した家電手帳(※4)を活用したスマートルームを設置し、PGDサービスに関する研究開発を開始しています。
■共同研究開始についてのプレスリリース
https://www.intec.co.jp/news/2020/0528_1.html
※1 オンライン診療:遠隔医療のうち、医師-患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為をリアルタイムにより行う行為。
※2 電力アグリゲーション:特定卸供給事業における、発電又は放電を指示する方法だけでなく、需要の抑制を指示する方法により集約した電気を供給する事業。電力発電、送配電、小売に続く第四の新規事業として、国の制度化が進む。
※3 重要インフラ:内閣サイバーセキュリティセンターは「情報通信」、「金融」、「航空」、「空港」、「鉄道」、「電力」、「ガス」、「政府・行政サービス(地方公共団体を含む)」、「医療」、「水道」、「物流」、「化学」、「クレジット」及び「石油」の14分野を例示。
※4 家電手帳:「雑事から解放されたシンプルな暮らしを応援する」というコンセプトのもと、個人が保有するマルチメーカーの汎用機器でホームオートメーションを実現し、生活空間の快適性向上や余暇時間の増加を目指すインテックが提供するアプリ。
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