- 2021/11/08 掲載
午前の日経平均は小幅続落、米株先物安と上値の重さで見送り商状
前週末5日米国株式市場は、主要3指数が終値ベースで過去最高値を更新。ファイザーが開発中の新型コロナウイルス感染症を治療する飲み薬で重症化リスクが大幅に低下したと報告したことも支援要因になった。
一方、注目されていた10月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比53万1000人増と市場予想の45万人を上回って増加、失業率は4.6%と前月の4.8%から改善し、株価を押し上げる要因になった。
これを受けて日本株もしっかりで始まったものの、高寄り後は軟調な展開。時間外取引で米株先物がさえない動きとなったことが嫌気されているほか、日経平均が3万円に近づくと戻り売りが警戒されるため、上値の重さを感じさせている。
ただ、引き続き好決算銘柄が物色される一方、コロナによる死亡者が1年3カ月ぶりにゼロとなったことで「経済再開の恩恵を受ける銘柄にポジティブな評価が下されるようになった」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希氏)との声が聞かれ、アフターコロナに関連する銘柄群も買われた。
TOPIXは0.06ポイントの上昇と、前週末比でほぼ変わらずの水準で午前の取引を終了した。東証1部の売買代金は1兆5095億0400万円。東証33業種では、鉄鋼、水産・農林業が下げた一方、空運業、海運業など23業種げ値上がりした。
個別では、ソニーグループが年初来高値を更新した後に値を消した。キーエンスや塩野義製薬などもさえない。半面、好決算を発表したオリンパスは大幅上昇、JR東海や日本航空もしっかり。日本郵船など海運株も堅調に推移した。
東証1部の騰落数は、値上がりが976銘柄、値下がりが1086銘柄、変わらずが117銘柄だった。
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