- 2021/12/17 掲載
王子HD、「セルロースを補強繊維とした減プラ素材」サンプル提供開始
昨今、地球温暖化問題への取り組みとして、石油由来のプラスチック使用量の削減のために、セルロース配合樹脂の開発が進んでいます。この度、当社は、既に量産体制が整っている技術を応用し、植物原料由来であるセルロースマットを新たに開発しました。
このセルロースマットは不織布を製造する当社独自の技術(*1)を活用して製造されており、植物原料由来のセルロース繊維とポリオレフィン系繊維が均ーに分散されています。また、低密度で柔らかいため、絞りのある立体的な形状にも成形でき、良好な樹脂含浸性もあります。このセルロースマットを熱加工(*2)することで、プラスチックより変形に強く、割れにくいセルロース樹脂成形体になります。さらに、当社が手掛けるCNFシートなどの機能性素材を貼り合わせることで剛性などの性能向上が可能です。
このセルロースマットおよびセルロース樹脂成形体は、従来のポリプロピレン樹脂(プラスチック)成形体との比較で、石油由来のプラスチックの使用量を最大で約70%削減することができ、自動車部材などへの適用を想定しています。
今後は、サンプル提供を通してお客様と共に自動車部材などへの実用化を進め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
*1 Totally Dry System(TDS)プロセス
*2 加熱・加圧成形、RTM(Resin Transfer Molding)成形など
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