- 2022/03/08 掲載
再送ANA、新ブランド国際線就航は23年度下期 低運賃と快適さ両立
[東京 8日 ロイター] - 傘下に全日本空輸(全日空)などの航空会社を持つANAホールディングス(ANA)は8日、新たな中距離国際線のブランド名を「AirJapan(エアージャパン)」に決定し、2023年度下期に就航すると発表した。当初は早ければ22年度の就航を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえて後ろ倒しした。需要の戻りが早いと想定している観光客などの取り込みを狙う。
フルサービスを提供する航空会社(FSC)の全日空、格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションに続く第3のブランドとして立ち上げ、FSCとLCC双方の良いところを融合する。運賃はLCC並みとする一方、機内環境はFSCレベルの快適さを目指す。座席はゆったりとさせ、機内食などFSCで提供されるサービスを受けたい乗客にはオプション(別料金)で提供する。
新ブランドは、全日空のアジア路線を現在担っている傘下の航空会社エアージャパン(千葉県成田市)が運営する。同社の峯口秀喜社長は会見で、「1つの運航会社が2つのブランドを運航する日本では初の試み」と説明し、新ブランドとして「年に2機ずつくらい増やしていきたい」とした。
就航都市などの詳細は公表を控えたが、拠点の成田空港からアジア・オセアニア方面が中心となる。全日空ブランドでは採算が取りにくい路線を運航するとみられる。機材はボーイング787ー8型機を改修し、座席数は300席程度とする。客室乗務員などは新規採用せず、従来通りの人員体制で全日空からの出向者や外国人パイロットで運航する。
競合の日本航空(JAL)も中長距離国際線LCCとしてZIPAIR Tokyo(ジップエア・トーキョー、千葉県成田市)を設立している。コロナ禍で20年6月の初就航は貨物専用便だった。初の旅客便として同年10月にソウル(仁川)線の運航を開始。現在はバンコク線、ホノルル線、シンガポール線、ロサンゼルス線の5路線を運航している。
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