- 2022/05/31 掲載
午後3時のドルは上昇し127円後半、米経済指標控え手じまい売りも
市場では依然として米国の景気減速懸念がくすぶっており、今週公表されるⅠSM製造業景況感指数や雇用統計に関心を寄せているという。
野村証券のチーフ為替ストラテジスト・後藤祐二朗氏は、きょうは米長期金利の上昇がドルを支えたとする一方、「足元の材料としては経済指標の方が重要」だとして、金利上昇を手掛かりにしたドル買いが続かなかったのではないか、と指摘した。
また、ドルは128円台では戻り売りが強く、追随するような買いが入らなかったため、「月末ということもあり手じまい売りが出たようだ」(外為どっとコム総研の上席研究員・神田卓也氏)との意見もあった。
目先のドル/円について、野村証券の後藤氏は、「米国の経済指標でよほど強い内容が確認されない限り、円高方向のリスクが高まっている」と話す。後藤氏は、利上げ幅や金融引き締めのペースなど今後の米連邦準備理事会(FRB)の政策の方向性が徐々に定まっていくと、「むしろ材料出尽くし感でドルは調整ムードに入りやすいのではないか」との見方を示した。
ユーロ/ドルは1.0744/48ドルと、やや軟調に推移した。
欧州連合(EU)は30日の首脳会議で、ロシア産石油について今年末までに90%の輸入を停止することで合意した。EUのロシア産石油禁輸は欧州の物価上昇を招く可能性があるとし、ユーロ売りにつながったのではないか、という。
ユーロは欧州中央銀行(ECB)のタカ派化が支えとなり、ここのところ底堅さをみせていたが、「欧州は米国よりもスタグフレーションリスクが高いと言わざるを得ない。目先のユーロの上値余地は限られるのではないか」(外為どっとコム総研・神田氏)との指摘もあった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 127.88/90 1.0744/48 137.42/46
午前9時現在 127.77/79 1.0771/75 137.64/68
NY午後5時 127.11/15 1.0727/31 137.53/57
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