- 2022/06/13 掲載
日産の新型軽EV「サクラ」、想定超す受注 7月からはサブスクも
[東京 13日 ロイター] - 日産自動車は13日、軽自動車の電気自動車(EV)「サクラ」の受注が、先月20日に発売を発表してから約3週間で1万1429台になったと発表した。1カ月の販売計画を上回る。
テレビCMなどの宣伝活動はこれからで、部品不足による生産遅延で販売店の展示車も十分にない中だが、同社ではネットでの商品情報発信や、補助金の活用で実質価格が100万円台となること、ガソリン小型車並みの維持費などが評価されていると分析している。
これまで「今夏」としていた発売日を6月16日としたことも併せて発表。売り切りによる販売で開始するが、早ければ7月から定額サービス(サブスクリプション)による販売も始める。
軽のEVは日産として初で、「アリア」に続く今年2車種目のEV。日産は2010年12月に小型車「リーフ」でいち早くEVを投入したが、思うように販売を伸ばせなかった。昨今は後発の米テスラの後塵を拝しており、国内新車市場の約4割を占める軽のEVで巻き返しを図っている。
サクラの販売目標は非公表だが、日産の主力軽自動車「デイズ」並みの販売を目標とする。デイズの昨年販売実績は約5万3000台。
同社の柳信秀チームマーケティングマネージャーは、サクラの受注は立ち上げ1カ月の社内目標と比べ「2倍や3倍まではいかないが、確実に1カ月の販売計画を3週間で大きくクリアしており、幸先の良いスタートだ」と説明。顧客は他社のガソリン軽自動車からの買い替えが非常に多く、「リーフ」からの乗り換えも想定以上に多いという。
リーフも発売前から受注を始めたが、10年4月から約3週間で3754台と、11年3月までの販売目標約6000台の半分以上だった。
サクラの兄弟車で三菱自動車の「eKクロスEV」は6月12日時点で月販計画850台の4倍となる約3400台を受注した。年間販売計画は1万台。
国内のEVを巡っては、テスラが6月10日に「モデルY」の注文を開始。5月12日には日産が「アリア」の標準仕様車、トヨタ自動車が「bZ4X」、SUBARU(スバル)がbZ4Xの兄弟車「ソルテラ」を発売した。4車種いずれもスポーツ多目的車(SUV)タイプだ。
アリアは生産の遅れが響いており、売り切りのみで今年1―5月累計で2316台。bZ4Xは、個人向けは月額定額サービス、法人向けはリースでのみ販売。第1弾は3000台限定だが、6月10日時点で「完売には至っていない」(トヨタ広報)。ソルテラは5月末時点で月販150台の販売計画の3.3倍超となる「約500台の売れ行き」(スバル広報)という。
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