- 2022/06/28 掲載
革新機構がSMBC日興をFAに起用、東芝買収を検討=関係筋
JICが自ら連合を作って参画を呼びかけるのか、海外ファンドと組むのかは現時点で明らかになっていないが、同関係者らによると、JICは資金調達を試みている。
複数の関係者によると、SMBC日興は一時期、東芝のFA候補の1社だったが、元幹部らによる相場操縦事件の影響で実現しなかった。
ロイターはJICにコメントを求めたが、回答を控えた。SMBC日興は、個別の案件にはコメントしないとしている。東芝は、公募した提案の詳細は開示していないと回答した。
東芝が5月末に締め切った経営再建策の募集には10件の1次提案があり、うち8件が非上場化に関する案で、残りの2件は上場維持を前提とした資本業務提携に関する案だった。
複数の海外ファンドが1次提案を出したほか、JICを含め日本のファンドも参画を検討している。複数のファンドが連合を組む可能性もあるという。事情に詳しい複数の関係者によると、海外ファンドのうち、少なくとも1社が最大1株7000円で買収を検討している。
東芝が28日に開いた定時株主総会では、「物言う株主」の幹部2人を含め、同社が提案した取締役候補13人の選任案が可決された。
東芝は3月に開いた臨時株主総会で、会社分割による経営再建案を諮ったが否決された。独立系アナリストのトラビス・ランディ氏は「会社が進めてきた分割案を株主は拒否した。経営陣は大株主が求める『非上場化』を選ぶしかないだろう」と分析する。
(山崎牧子、Kane Wu)
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