NECソリューションイノベータは、IoTを活用して工場全体の実績情報を収集・可視化する「NEC 製造業工程デジタル化ソリューション」を、組立・加工製造業向けに本日より提供を開始します。

　本ソリューションは、既存伝票に印刷したQRコードから、モノや原材料の払出時刻、各工程の着手時刻、完了時刻などの日時の実績情報を収集し、クラウドに送信する「実績情報収集システム」と、クラウド上で生産状況の実態を定量的に可視化する「プロセス管理ボード」と「ダッシュボード」の機能を提供します。

　「プロセス管理ボード」と「ダッシュボード」によって可視化されたモノの流れや評価指標から、全体のモノの流れにおける工程間仕掛や工程内仕掛、滞留などのボトルネックとなる課題を発見・分析することで、継続的なプロセス改善につなげることが可能になります。

■背景

　昨今の国際情勢を反映した供給網の不安定化など、生産停止のリスクが高まり、納期の信頼性がより重視されはじめたことや、国際的なコスト競争力の激化から、製造現場では生産リードタイムを短縮して工場全体のスループットを向上させることが、より一層求められています。これを受け、デジタル化による生産性向上への取り組みが加速しています。一方で、IoTを活用した設備稼働監視などは部分最適にとどまる製造現場が多く、工場全体のスループット向上につながらないことが課題となっています。

　これらの課題から、当社は、人手による作業で生産時間にばらつきが発生しやすい組立や加工工程に着目し、製造工程の実績情報の収集と工程全体のモノの流れを可視化する「NEC製造業工程デジタル化ソリューション」を開発しました。