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  • 2015/02/05
川口盛之助氏に聞く 2030年の未来はどうなる?ヒト・モノ・カネは仮想化、人間はどんどん因数分解される

人口減少、超高齢化、少子化、領土問題、中東問題、サイバー戦争など、日本を取り巻くさまざまな社会問題に対して、悲観的な未来を描く人は決して少なくないはずだ。こうした未来に対して「日本は再びくる」と力強く語るのは、日経BP未来研究所アドバイザーをつとめ、国内はもちろん、アジア各国の政府機関からの招聘を受け、研究開発戦略や商品開発戦略などのコンサルティングも行っている株式会社盛之助 代表取締役社長 川口盛之助氏だ。近著『メガトレンド』では、精緻で広範な未来予測分析を行い、自民党の国家戦略本部「2030年の日本」プロジェクトにも反映された。同氏に、2030年に向けたメガトレンドを聞いた。

ヒト、モノ、カネが仮想化されてラスト10メートルまでくる

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日経BP未来研究所アドバイザー
川口盛之助氏
1961年、兵庫県生まれ。慶応義塾大学工学部卒、米イリノイ大学理学部修士課程修了。技術とイノベーションとサブカルチャーを体系化した、ユニークな方法論を展開する。その代表的著作『オタクで女の子な国のモノづくり』は、「日経BizTech図書賞」を受賞し、海外4か国語に翻訳される。TEDx Tokyoにおける Toilet Talkは40万回再生という異例の反響を得ており、Yahoo Japanの動画サイトでは世界の傑作プレゼンテーション・ベスト5に選ばれる。戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトル・ジャパンでアソシエート・ディレクターを務めたのちに(株)盛之助を設立。アジア各国の政府機関からの招聘を受け、ブランディングなどの支援を行う。2014年にはマレーシア・マハティール元首相の財団Asia Pacific Brands Foundation からBrand Laureate Awardを授与される。近著『メガトレンド』では、精緻で広範な未来予測分析を行い、自民党の国家戦略本部「2030年の日本」プロジェクトにも反映されている。
──さまざまな形で未来予測分析をなさってきたと思いますが、我々にはいったいどのような未来が待ち受けているのでしょうか?

 人文科学、社会科学、自然科学のどの視点から見るかによって変わると思いますが、社会科学的には、「つながる世界」と表現できると思います。ラスト10メートルまで、ヒト、モノ、カネを利用できる土管がやってくるイメージです。たとえば、都内であれば、自分の周囲500メートル以内にクルマをシェアできるサービスが複数あります。移動手段をオンデマンドで調達できるのです。土管が太くなって、自動車という蛇口が、そこまできているのです。

 コンビニも同じです。離島や雪深い山村に住んでいれば、食料を何週間分も購入して冷蔵庫に保存しておかなければなりませんが、コンビニが近くにあれば、とりあえずビール1本入っていれば事足ります。どうしても2本目が飲みたければ、買いに行けばいいのです。コンビニには自分のほしい銘柄もあるし、賞味期限管理もやってくれています。これは、その地域の住民全員で、ビールを仮想化して持っている状態だといえます。

 これが人になればフリーランスになりますし、工場だったらファブになります。お金でさえもクラウドファンディングやレンディングになってくると、商用銀行というバッファも不要になってきます。つまり、ヒト、モノ、カネがすべてクラウドソーシングの対象のモジュールになって、オンデマンドに調達できる単位となる。その間にいた中間業者はいらなくなるのです。この流れは止めようがないと思います。

──人の働き方も変わっていくということですか。

 日本だと「非正規雇用」といいますが、米国だと「フリーエージェント」といって、もっと前向きにとらえていますよね。米国では、全就業人口の4人に1人はすでにフリーエージェントです。なぜなら、仮想化したほうが自分の専門性の稼働率が高まるからです。

 通常、専門性を上げると稼働率は下がります。会社にとって、特殊な機能は年に数回しか必要ないでしょう。したがって、専門家は真っ先にレイオフされます。しかし、年に数回は必ず必要ですから、専門家を同業他社でシェアすることになります。そうすれば、その専門家も自分の専門性をもっと磨けます。

──ビッグデータの活用によって、専門家へのニーズも危うくなるのではないでしょうか。

 確かに、機械に追いつかれるかもしれないですね。ただ、その前にアジアの安い労働力に追いつかれるかもしれません。たとえば、東大法学部を出て重役候補で入ってきても、シンガポール大学を出たベトナム人に勝てないかもしれません。社会科学の分野では、シンガポール大学の国際評価ランキングは東大よりはるかに高いですからね。

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