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- 2025/05/30 掲載
王者ウエルシアを脅かす…爆裂成長「東北発ドラックストア」赤字覚悟のスゴイ稼ぎ方
【連載】流通戦国時代を読み解く
みずほ銀行の中小企業融資担当を経て、同行産業調査部にてアナリストとして産業動向分析に長年従事。分野は食品、流通業界。執筆、講演活動中で、TV等マスコミで情報発信中、連載記事は月6本以上。主な著作物に「図解即戦力 小売業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書」(技術評論社)、「小売ビジネス」(クロスメディア・パブリッシング)などがある。
ドラッグストア業界は「最終決戦」前夜? 上位8社とは
ドラッグストア業界は急速に再編が進み、寡占化が加速していることがしばしば報じられている。少し前には、業界1位ウエルシアと2位ツルハの経営統合が2年前倒しされ、2025年12月には売上規模2兆円を超える巨大ドラッグストアチェーンが誕生することで話題になった。市場規模約9兆2,000億円と言われる業界で、2023年度の売上上位8社の合計額は6兆5,000億円を超え、約7割を占めるほどになっており、業界におけるシェア争奪戦はまさに最終決戦前夜とも言うべき状況にある(図表1)。
「ウエルシア+ツルハ」統合により誕生したイオングループ連合に対して、かつての王者で今でも都会の覇者であるマツキヨココカラ、地方ロードサイドの成長企業コスモス薬品が対抗する構図がある。また、サンドラッグ、スギHDなどの大手も成長を続けており、業界覇権の行方はまだまだわからない。
これからシェア獲得競争の加熱と大手同士を含めた再編が続くことが予想され、ここ何年かは、正念場とも言える駆け引きが行われることになりそうだ。
【店舗数一覧】全国「陣取り合戦」最新状況、優勢はどこ?
こうした業界の陣取り合戦は、人口規模が大きく、人口減少度も低い3大都市圏(とその周辺部)が主戦場となる。しかし、首都圏、京阪神の人口密集地に圧倒的な基盤を持った老舗マツキヨココカラに対し、北海道から各地の地場企業を傘下に入れたツルハ、関東郊外発祥のウエルシア、サンドラッグ、中京圏のスギHD、九州から中四国経由で東進を続けるコスモス薬品など、店舗展開は各社の出身地によって地域ごとに偏りがある(図表2)。
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