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  • 2025/09/29 掲載

生成AIで「CX(顧客体験)改善」の実践テク、邪魔な「3つの障壁」をぶち破る秘訣とは

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なぜ多くの企業が、CX(顧客体験)向上に向けた生成AI活用に失敗するのか。答えは簡単だ。成功事例の表面だけをマネして、自社のユーザー特性など本質を理解していないからである。実際には3つの壁が存在し、これを乗り越えなければ真のCX変革を実現できない。ではどのようにすれば、これらの壁を乗り越えられるのだろうか。本稿では、CXを高める生成AI活用の秘密を伝えたい。
執筆:ベルシステム24 デジタルCX本部 DCXセールス部 野瀬 裕

ベルシステム24 デジタルCX本部 DCXセールス部 野瀬 裕

2002年にベルシステム24入社。国内外の流通・製造・金融大手企業などの幅広い業界で営業責任者、2017年よりオペレーション組織責任者としてBPO事業運営を担う傍ら、新規事業開発としてスタートアップへの出資や資本業務提携に従事。ソニーコンピュータサイエンス研究所との共同事業であるイノベーション&コミュニケーション サイエンス研究所を経て、現在に至る。

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CX向上に向けた生成AI活用を成功させる方法
(Photo/Shutterstock.com)

「成功事例のマネ」では成果を得られない

 まず生成AIによるCXの向上を語る前に、そもそもCXとは何かを改めて整理しておきたい。CX=Customer Experience(カスタマー・エクスペリエンス)の略であり、「顧客体験」や「顧客体験価値」といった意味で広く使われている。

 ここでは、ユーザーが製品やサービスなどを通じて体験する価値としておく。店舗の雰囲気やSNSでの情報発信、コンタクトセンターでの各種問い合わせ対応などもCXの重要な接点(タッチポイント)である。

 ただし、「CXの最適解」は企業ごとに千差万別であり、ユーザー属性や接点も各社で大きく異なる。そのため、他社の成功施策をそのまま模倣しても同様の成果が得られるとは限らない。まずは自社のユーザーを正しく理解し、「どのようなCXを実現したいのか」を明確に描き、実現のためのKPIを設計して初めて、戦略的なCX向上につながる。

 たとえば、A社は自己解決率(ユーザーが自力で問題を解決できる割合)をKPIに設定し、Webサイトの情報充実に注力した。その結果として顕著な成果を上げたものの、B社が同様のアプローチをとってもユーザー特性によって効果が出るとは限らない──B社のユーザーはそもそもWebサイトをあまり利用しない可能性もあるからだ。

 多くの企業が「どの手段でユーザーが問い合わせをしてくるのか=コンタクトリーズン」を十分に把握できていない。自己解決の仕組みづくりに着手する前に、まずこの根本原因を正確に分析し、ユーザー理解を徹底すること。それこそが真のCX向上の第一歩と言える。

生成AI導入を邪魔する「3つの障壁」

 AIが定型業務を担うことで、ヒトは顧客ごとに寄り添う質の高い接点づくりへと時間を再配分できる。結果としてCXの水準そのものが引き上げられるだろう。しかし、現実には企業の生成AI導入の足取りは重い。なぜか。 【次ページ】生成AI導入の「3つの障壁」と「2つの成功法」
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