- 2025/12/26 掲載
AIゲーム開発はここまで来た…「Wizardry風」RPGを作ってみたら“激ヤバ”だった理由(2/3)
状況を一変させた「Coplay」の実力
その状況が大きく変わった。Unityの機能を広く網羅した本格的なMCPが登場したのだ。このMCPを提供しているCoplayDevは、Unity本体に組み込むAIエージェント「Coplay」も提供している。Coplayは現状でも完成度が高く、テトリス風の2Dゲームくらいなら、コードを書いたりUnity本体を手動操作したりすることなく、自動運転で完成させられる。テトリス風ゲームの場合、7種類の形状をしたブロックやブロックが落ちてくるステージ、得点カウンター、次に落ちてくるブロックの予告表示などが必要だが、これらの生成、配置、振る舞いを決める設定やスクリプトのコーディングをすべてCoplayだけで行える。
2Dゲームだけでなく、シンプルな3Dゲームも簡単なプロンプトで作成できた。FPS風射撃ゲームで、照準の移動だけで立ち位置の変更がないシンプルなものだが、2Dの落ちゲーに比べると試行錯誤は多かった。それでもCoplayだけで完結できたのは優秀だ。
Coplayを利用するには、ユーザーアカウント登録とサブスクリプションへの加入が必要だ。ただし、2025年12月現在はサブスクに入らなくてもグーグルのGemini 3.0 Proが無料で使い放題となっている。また、AnthropicかOpenRouterのAPIキーを持っていれば設定して使える。
大規模開発もOKの「Coplay活用術」
良いことづくめに思えるCoplayだが、チャットUIしかないため、複雑で大規模な開発になるとハードルが上がる。さまざまな調査をAIに行わせて仕様書やタスクリストを作らせ、それに沿って開発する、という中規模以上のソフトウェア開発には対応しにくい。その対策として使えるのが「Coplay-MCP」だ。CursorやClaude CodeからCoplayを操作して、ゲームのシーン(舞台)やオブジェクト(キャラクター、モンスター、武器、壁など)の配置や設定を細かく行える。ゲーム作成に必要な機能はほとんど備えているが、AIが使えるツール数は80と多い。Cursorは総ツール数の上限が80なので、不要なツールをオフにしないとほかのMCPを使えなくなる。Claude Codeはツール数の上限はないが、ツールごとにオフにする機能が無いので、コンテクストウィンドウが足りなくなりやすい。
C#スクリプトについては、CoplayやUnityを通さずにCursorなどのAIエージェントが直接ファイルに書き込み、Unity側がそれを自動で検知してコンパイルする。ゲームキャラクターやステージの装飾品などのアセットも、AI側が直接フォルダを調べて把握できる。Unityで作成するプログラムはPCやMacのフォルダに保存されているので、そのフォルダをUnityとCursorで同時に開き、Cursor側でプログラムを作成・保存できる。
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