- 2026/01/30 掲載
【保存版】「AIの本気」を引き出せる組織・そうでない組織の“決定的な違い”(3/3)
【図解】生成AIに任せる仕事・人が担う仕事はこう分ける
AIが得意とするのは定型的・反復的な思考・作業です。調査、要約、データ整理、報告書作成など、これまで時間を要していた工程はAIに任せることで、個人はより創造的な業務に集中できるようになりました。こうした変化の中で、人間にしかできない業務の価値が相対的に高まっています。
たとえば、高度な戦略立案やM&A交渉、研究開発、アートやデザイン、カウンセリングなど、非定型・感情的判断を伴う仕事はAIが補助しても完全には代替できません。AIが生産性を底上げする一方で、人は「構想・意思決定・関係構築」といった創造・統合の領域に時間を投じる段階へと移行していきます(図表5)。
組織としても、AIによる効率化で得られた時間や利益をどのように還元するかが問われます。売上やコスト削減効果が出ている場合は利益還元の仕組みを検討することができますし、そうでなくとも、浮いたリソースを新規事業開発や社員教育に再投資するなど、長期的に付加価値を高める使い方が求められます。
AIの活用によって得られる生産性向上は、単なる「削減」ではなく「再配分」の契機としてとらえることが重要です(図表6)。
【図解】人員計画を考え直す時が来た──7職種別の一覧表
近年では、生成AIを「チームメンバー」として活用する事例も出てきています。AIが外部環境の変化やグローバル動向を踏まえて情報を収集し、それに基づいて新しいアイデア出しをし、意思決定を補助する──こうした一連の流れを一体的に支援する環境の構築が進みつつあります(図表7)。個人にとっては、これまでチームでしか成し得なかった作業を、AIを活用して1人で完結できるという新たな選択肢が生まれています。組織にとっては、人材配置やスキル構成を再設計する好機でもあります。どの業務をAIで代替・補助し、どこに人を配置すべきか。リスキリングによって社内人材を再配置するのか、新たに採用を強化するのか。こうした検討を早期に始めることで、AI導入による人とAIの協働モデルを確立できます。
そうした計画策定のためにも、何がAIで代替でき、何が人間が価値を出し続ける領域なのか、業務別に落とし込む準備を進めておくことが重要になります(図表8)。
たとえば、AIがデータ分析・資料生成を担い、人が意思決定・関係調整を担うなど、役割を明確に線引きすることが、今後の協働モデル設計の起点になります。
AI時代に伸びる人・組織がやっている「たった1つの習慣」
AIを単なる効率化ツールで終わらせず、キャリア成長につなげるためには、常に先端情報に触れ、自身のスキルを更新し続けることが欠かせません。PwC Japanグループの調査によれば、生成AIに関する情報を入手する際に学術論文・技術ブログ・公式文書など専門性の高いソースを活用している人が20%を超えており、深い知識を持つ人材が新しい価値を創出しています(図表9)。
AI研究者や先行企業の動向を追いかけることで、「どの業務がAIで強化されつつあるのか」「どんな人材が新しい役割を担っているのか」を把握できます。
組織としても、個人がこうした学びを継続できる環境を整えることが求められます。生成AIの活用は、1人ひとりのスキルや関心に基づく自発的な取り組みから始まる一方で、その知見を共有し、業務や仕組みに反映させることで初めて組織全体の力へと変わります。
AIを使いこなすということは、ツールを操作することではなく、知識と実践を循環させながら価値を創出し続けることです。個人がアップデートを続け、組織がそれを支え合う構造を築くことこそ、AI時代における持続的な競争力の源泉になると言えるでしょう。
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