• 2026/02/02 掲載

東大松尾研AIスタートアップ「燈」、三菱電機から50億円調達 企業価値1000億円と評価

三菱電機の製造現場のデータ機器制御のノウハウと、燈のAIアルゴリズム実装力を組み合わせ、産業向けAIソリューションの創出を目指す

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東京大学・松尾研究室発のAIスタートアップ企業、燈(あかり)株式会社は2026年1月28日、三菱電機を引受先とする第三者割当増資により50億円の資金調達を実施したと発表した。本調達に先立つ企業評価額(プレバリュエーション)は1,000億円に達し、国内スタートアップとして高い評価を受けた。今回の資金調達は燈にとって初の大型外部資金調達となる。
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(画像:燈)
 燈は2021年2月に創業したAIスタートアップで、東京大学大学院工学系研究科・松尾・岩澤研究室(松尾研)発の企業として設立された。企業理念として「日本を照らす燈となる」を掲げ、建設、製造、物流、小売など幅広い産業のDXや生産性向上をAI技術で支援してきた。これまでの取り組みでは、基幹産業向けのAIソリューション提供により1000社を超える導入実績を積んでいる。

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【画像付き記事全文はこちら】松尾研が排出する「日本型AIスタートアップ・エコシステム」
松尾研が排出する「日本型AIスタートアップ・エコシステム」
(図版:ビジネス+IT)

 調達先の三菱電機は、産業機器やFA(ファクトリーオートメーション)システムなど幅広い事業領域を持つ。今回の提携では、三菱電機が保有する製造現場におけるデータや機器制御のノウハウと、燈の高度なAIアルゴリズムおよび実装力を組み合わせることで、革新的な産業向けAIソリューションの創出を目指すと説明されている。両社は産業現場の自動化・最適化を実現する「次世代産業OS」の共同開発などを進める計画とされる。

 燈は創業以来、黒字経営を継続しており、今回が初の大型資金調達であることが複数の報道で報じられている。調達資金の使途として、Embodied AI(物理世界で動作するAI)をはじめとする研究開発の加速や、関連企業のM&A推進などが挙げられている。これにより国内の産業基盤のアップデートと、グローバル市場での競争力強化を図る方針だとしている。

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三菱電機株式会社 執行役社長 漆間 啓氏(左)と燈株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 野呂 侑希氏(右)
(画像:燈)

 燈の技術は、デジタル空間に閉じない実機ベースのAI開発に特徴があり、特に産業向けのAI実装に強みを持つ企業として位置づけられている。三菱電機との提携により、AIによる省人化・自動化や無人化工場といった次世代の産業インフラ構築に向けた取り組みが一段と進む見込みだ。

 調達完了を受け、燈の代表取締役社長兼CEOである野呂侑希氏は、これまでの黒字経営基盤を維持しつつ、両社の強みを掛け合わせることで新たな価値創出を目指す考えを示している。また、三菱電機側も高度なAI技術との連携によって事業変革と競争力強化を図る姿勢を示している。

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