• 2026/03/12 掲載

AIリスクの研究機関「Anthropic Institute」設立

AIがもたらす社会的・経済的課題を専門に研究する新組組織

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米国防総省からサプライチェーンリスクの指定を受け、米軍での製品使用が禁止されたAnthropicは、強力なAIがもたらす社会的・経済的課題を専門に研究する新組織Anthropic Instituteを設立した。この機関は学際的な専門家チームで構成され、AIの進歩に伴う雇用への影響や法制度との相互作用を調査し、独自の内部情報を公開することで、政府や市民との対話を通じたリスク管理と政策提言を目指す。
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【図版付き記事はこちら】Anthropic、AIリスクの研究機関「Antthropic Instuitute」設立(図版:ビジネス+IT)
 米Anthropicは2026年3月11日、高度なAIシステムが社会にもたらす課題を追求する新たな研究機関Anthropic Instituteの設立を発表した。同機関の設立は、同社が米国政府や国防総省との対立を深めるなかで行われた。米国防総省のピート・ヘグセス長官は、Anthropicを国家安全保障上のサプライチェーンリスクに指定し、米軍と取引のある請負業者に対して同社との商業活動を停止するよう指示している。この指定は、国防総省が求める自律型兵器や大規模監視へのAI利用を、同社が安全上の懸念から拒否したことが発端となった。
 
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【図版付き記事はこちら】AIリスクと経済性の研究機関「Anthropic Institute」設立(図版:ビジネス+IT)

 Anthropic Instituteのリーダーには、同社の共同創設者で新たに公益担当責任者に就任したジャック・クラーク氏が就く。初期メンバーには、Google DeepMindの元リサーチディレクターであるマット・ボトヴィニック氏、バージニア大学の経済学教授アントン・コリネク氏、元OpenAIのゾーイ・ヒッツィグ氏など、機械学習、経済学、社会科学の専門家約30人が名を連ねている。同組織は、AIの限界を検証するフロンティアレッドチーム、実社会での影響を研究する社会インパクトチーム、雇用への影響を追跡する経済研究チームの3部門を統合拡大したものである。

 新機関の目的は、AI開発者が持つ内部情報を活用し、強力なAIが経済や雇用をどのように変革するか、あるいはどのような脅威を生むかといった課題に対し、透明性のある知見を提供することにある。同社は、今後2年間でAIの劇的な進歩が予測されるなか、AIが自己改善を始めた際の管理手法や、法制度との相互作用を深く理解する必要があると主張している。

 一方、Anthropicが政府市場から排除される動きとは対照的に、競合のOpenAIは国防総省の機密ネットワークにAIモデルを導入する契約を締結した。OpenAIは独自の安全対策を維持しつつ、モデル提供をクラウド環境に限定することで合意に至っている。こうした状況下でAnthropicは、サプライチェーンリスク指定の法的権限を巡り法廷で争う姿勢を示すとともに、今春にはワシントンD.C.に最初のオフィスを開設し、AIガバナンス形成に向けた公共政策部門をさらに拡大する方針だ。

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