• 2026/04/26 掲載

MetaがAmazonのAI半導体「Graviton」を大規模導入、エージェンティックAI基盤を強化

Armベースのプロセッサ「Graviton」を数千万コア規模で導入

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米Metaは、Amazon傘下のAmazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス・AWS)が独自開発したArmベースのプロセッサ「Graviton(グラビトン)」を数千万コア規模で導入する契約を締結した。今回の提携により、メタは世界最大級のグラビトン利用者となり、自律的に思考・行動するエージェンティックAIの実行に不可欠な計算資源を確保する。GPU主導の学習フェーズから、推論と実装を重視する次世代AI基盤への移行を鮮明にしている。
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(Photo/Shutterstock.com/PJ McDonnell)
 メタがAWSとの提携を大幅に拡大し、最新の「Graviton5」を含む独自設計のプロセッサを数千万コア規模で採用することを決定した。今回の複数年契約は数十億ドル規模に及ぶとされ、MetaはAmazon製チップの主要顧客としての地位を確立する。背景にあるのは、AIの技術パラダイムが情報の生成から自律的な行動へとシフトしている現状だ。

 計画の立案や外部ツールの操作を自ら行い、タスクを完結させるエージェンティックAIの運用には、従来のモデル学習で使用されるGPU(画像処理装置)だけでなく、推論処理や複雑なデータのルーティングを効率的に制御する高性能なCPU(中央演算処理装置)が不可欠となっている。最新のグラビトン5は、従来の汎用プロセッサと比較してエネルギー効率が60%高く、計算処理のパフォーマンスも25%向上していることが採用の決め手となった。

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【図版付き記事はこちら】米MetaがAmazonのAI半導体「Graviton」採用で提携(図版:ビジネス+IT)

 メタは次世代の大規模言語モデル「Llama 4」の運用において、膨大なパラメータの中から最適な「エキスパート」を瞬時に選択するMixture-of-Experts(MoE)アーキテクチャの採用を計画している。この方式では、処理の経路を動的に振り分ける高度な分岐予測が必要であり、Gravitonが備える多コア設計と巨大なオンチップ・キャッシュがその要求に合致する。同社は自社開発チップ「MTIA」の展開やブロードコムとの共同開発も並行して進めているが、AWSのインフラを大規模に取り入れることで、計算リソースの供給網を多角化し、特定ベンダーに依存する市場環境におけるリスク分散を図る。

 今回の戦略的投資は、メタが大規模な人員削減を断行する一方で、技術インフラの強化を最優先事項に据えている姿勢を裏付けている。AIエージェントが数兆規模の推論ワークロードを担う将来を見据え、処理コストの削減と電力効率の最大化は企業の競争力を左右する。Amazonにとっても、自社開発チップがメタのような世界トップクラスのハイパースケーラーに採用された事実は、既存のプロセッサメーカーやAIアクセラレータ市場における自社の地位を強固にする大きな実績となる。

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