コンピュータリソースの汎用化や共有化による有効利用は、ユーザーが常に目指すところだ。サーバとストレージも、元々はコンピュータシステムの他のコンポーネントと同様に、1対1接続されるのが普通だった。それでも、ISO標準としてのSCSI(Small Computer System Interface)に準拠した機器同士ならば、どれでも原則として接続できた。
コンピュータリソースの汎用化や共有化による有効利用は、ユーザーが常に目指すところだ。サーバとストレージも、元々はコンピュータシステムの他のコンポーネントと同様に、1対1接続されるのが普通だった。それでも、ISO標準としてのSCSI(Small Computer System Interface)に準拠した機器同士ならば、どれでも原則として接続できた。この形態はDAS(Direct Attached Storage)とかSAS(Server Attached Storage)と呼ばれる。そしてその発展形がSAN(Storage AreaNetwork)である。今回はストレージの基本用語を改めてまとめてみたい。
| ※クリックで拡大 図1 さまざまなサーバ/ストレージ形態 |
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DASは過去のものか
DASが過去のものであり消え去る運命にあるかというと、そういう訳でもない。DASは高速I/Oが可能であり、導入コストも比較的安価だ。スーパーコンピュータなど、限られた量のデータに対して繰り返し高速処理を行うような場合には、今でもDASが最適解であろう(素データや処理結果をどこにしまっておくのかはまた別の問題だが)。また、今やDASといっても、SCSI接続とは限らない。FC(Fibre Channel)プロトコルやiSCSIでサーバとストレージを直接接続することもできる。
ただし、サーバの台数が増えデータ容量が増大してくると、拡張性の欠如、冗長性の低さ、運用管理性の低さといったDASの欠点が目に付きだす。こうしたDASの欠点を解決するのが、シリアルプロトコルであるFCプロトコルの特性を活かしたFC-SANである。