- 2026/05/24 掲載
アンソロピックの評価額が9,000億ドル規模に、OpenAI越え
資金調達で9,000億ドルへ、OpenAIの評価額8,520億ドル上回る
これはデータ処理量に基づくトークン課金や自律型エージェントの継続的な利用によるものであり、同社収益の約80%は持続的なエンタープライズ契約が占めている。対するOpenAIのARRは240億ドルから250億ドル程度と推計されており、アンソロピックが収益規模の面でもOpenAIを追い抜く形となった。
一方で、この急成長を巡っては両社間で会計基準に関する論争も起きている。OpenAI側は、アンソロピックが外部クラウドプロバイダーを経由した取引を総額表示(グロス会計)で計上しており、実態の収益より過大に報告していると指摘している。
他社インフラの提携プロバイダー側に分配されるシェアを差し引いた純額表示(ネット会計)を適用した場合、アンソロピックの実態ARRは220億ドル程度に留まるとOpenAI側は主張し、自社のネットベース収益を下回っていると批判している。
資金力とインフラ構築の面においても、アンソロピックは独自の戦略を展開している。同社は巨大なインフラ投資を行い莫大な赤字を抱えるOpenAIとは異なり、モデル開発の資本効率を徹底して追求し、競合より早い2028年の完全営業黒字化を目指すロードマップを策定している。
アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)やグーグル・クラウドなど複数のハイパースケーラーと広範な提携を結びインフラを分散させることで、特定ベンダーへの依存による機能停止リスクを完全に回避している。
さらに同社は、国家安全保障やコンプライアンスの観点から米国政府機関向けの専用モデルを提供するなど、規制の厳しいハイエンドな企業領域でシェアを独占しつつある。
2026年後半にはアンソロピックやOpenAIを含む巨大AI企業の新規株式公開(IPO)が相次ぐと予想されており、今回の未公開株市場における評価額の逆転劇は、パブリック市場が今後のAI覇権争いにおいて高い資本効率とエンタープライズ支配力を持つ企業に確実なプレミアムを付与している事実を示している。
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