- 2026/06/22 掲載
【保存版】Claudeへの“丸投げ”でバグ地獄…アプリ開発の成功率を爆上げする神設計(3/3)
AI開発を成功に導く「3つの問い」
ソフトウェアを安全かつ効率的に開発するための基本は以下の3つの問いだ。■問1.「扱うデータは何か」
ソフトウェアの根幹はデータだ。どんな項目(ユーザー登録なら、名前、メールアドレス、年齢、性別、etc.)を持つか。それはなぜなのか。どんなときに必要になるのか。データと扱い方が決まると機能も決まる。
見落としやすいのは「それを消したら何が連鎖して壊れるか」といった問題だ。ユーザーアカウントを削除したとき、そのユーザーの投稿やコメントはどうなるのか。過去のユーザーの連絡先は保存すべきか、完全に削除すべきか。
これらはソフト開発の専門知識が必要な問題だが、答えと理由はたいてい難しくない。できるだけ設計段階でAIに「基本は何か」「なぜそうすべきか」を学びながら決めよう。実際にはユーザー登録だけならほぼ完全な型があるので、AIが自動的にそれを採用してくれるかもしれない。しかし、「データは何か」の問題は常に発生し得る。学びの態度こそが一番重要だ。
■問2.「その値はいつ・どう変わり、誰のものか」
値を保存するのか、しないのか。誰に見せて、誰には見せないか。「ログインしていない人には見せない」「投稿者本人だけが編集できる」「管理者は全件見られる」といった条件を決めていく。これは「権限」の問題と呼ばれるもので、セキュリティの脆弱性に直結する。これもAIに学びながら決めていこう。
■問3.「どんな外部サービス(API)や部品を何に使うのか」
APIは便利な仕組みだが、不具合の元にもなりやすい。正しく使わないとエラーとなる。ボルトやパイプの規格が合わない状態だ。開発を指揮するユーザーは、エラーが発生してすぐに直らないなら、APIがきちんと使われているか、正しいデータが流れているかをAIにチェックするよう指示することも必要だ。
上記の3つの問いを設計段階までに詰めることができれば、ソフトウェア開発が上手くいく可能性が大きく上がる。
前回の記事で紹介したように、仕様駆動開発(SDD)で設計し、必要なら「先にテストを決めてから実装する」テスト駆動開発(TDD)でコードを書き、設計書もコードも必ずレビューする。これらは地図を見ながら移動するための運転技術や航法のようなものだ。
AIを優秀な部下にするための「3W」
実際に動かしてみて、足りない部分や動かない箇所が出てきたとき、AIに「それはどこに保存されているのか」「いつ更新されるのか」を確認すると、問題の核心が浮かび上がることがある。「なにが(What)・いつ(When)・どこに(Where)」という3Wは、ソフトウェアを把握するときのもっとも基本の問いだ。その3Wを的確に問えるようになるために、層・静と動・APIという概念を知っておいたほうがいい。なにが(データ)、いつ(状態の変化)、どこに(層・保存先)という問いは、本記事の3つの基礎にそのまま対応している。
AIはあなたの部下であり、発注先だ。良い仕事は良いコミュニケーションから生まれる。そのために基礎知識を蓄えよう。最初からすべてを覚えて使いこなすのは難しい。しかし、何度も繰り返すうちに自分の血肉となり、AIと仕事をする基盤になるはずだ。
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