- 2026/06/18 掲載
日蘭防衛相会談、オランダと装備・技術移転協定の締結に向けた連携強化で一致
欧州・大西洋とインド太平洋地域の安全保障は一体不可分
この協定は、移転された装備や技術の目的外使用や第三国への無断移転防止といった適正な管理を法的に義務付け、共同研究や開発を進める上での大前提となる法的枠組みである。日本は近年、防衛装備移転に関する制度を改定して完成品の海外移転を原則容認する方針をとっており、オランダとの協定が締結されれば日本が本協定を結ぶ18番目の国となる。会談の冒頭で小泉氏は、オランダ海軍のフリゲート艦「デ・ロイテル」の東京寄港に触れ、同国が部隊派遣等を通じてインド太平洋地域の安全保障に目に見える形で積極的に関与している姿勢を歓迎した。
これに対しイェジルゲス氏は、共同演習の実施にとどまらず、戦闘機や艦船の相互往来をさらに推進したいとの意向を明らかにした。両国はすでに、海上自衛隊とオランダ海軍による共同訓練や、オランダ空軍の最新鋭ステルス戦闘機F-35の日本への展開など、実務的な共同運用を着実に進めている 。さらに両相は、2025年12月に署名された物品役務相互提供協定の早期発効に向けて取り組む方針を再確認した。
同協定が発効すれば、自衛隊とオランダ軍の間で燃料や弾薬、食料、輸送などの役務を相互に迅速に融通することが可能となり、共同訓練や人道支援における後方補給の効率が劇的に高まる。また、将来的な相互運用性と戦術的信頼関係を醸成するための人材交流の側面から、小泉氏がオランダ軍の短期留学生を日本の防衛大学校に受け入れるプログラムを提案し、オランダ側も前向きに検討する姿勢を見せた。
両国は先端半導体製造装置の輸出管理を強化する合意など、経済安全保障の面でもすでに協調を進めており、ハイテク技術の防衛応用を含め軍事と技術の両面から連携を深めている。
なお、両相は会談に先立ち、東京都内のオランダ大使館でサッカー・ワールドカップの日本対オランダ戦を共に観戦し、良好な関係を構築していた 。これらの一連の外交活動を通じて、両国間の関係は平時における制度的な協力関係から実質的な共同抑止の枠組みへと発展を遂げつつある。
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