- 2026/08/11 16:00 掲載
OpenAI、サイバーセキュリティ特化モデル「GPT-5.6-Cyber」を発表
サイバーセキュリティ防御支援プログラム「Daybreak」を拡張
一方、より高度な検証作業を対象とする「Daybreak Red」では、新モデルである「GPT-5.6-Cyber」へのアクセスが許可される。このモデルはGPT-5.6 Solを基盤とし、ゼロデイ脆弱性の発見やエクスプロイトチェーンの開発といった専門的なセキュリティタスクの対応能力を高める追加訓練が施されている。
OpenAIの社内評価指標「Advanced Cybersecurity Completion Rate」において、GPT-5.6-Cyberは高度なセキュリティ依頼の95.0%を完遂した。これは、通常のGPT-5.6 Solによる完遂率1.5%を大幅に上回る数値である。実際の脆弱性調査においても顕著な成果を上げており、Chromeブラウザに搭載されるJavaScriptエンジン「V8」において2件の未知の脆弱性を発見した。
検証結果はGoogleへ報告され、深刻度の高い1件については修正プログラムが提供されるとともに「CVE-2026-15903」が割り当てられた。このほかにも、主要なモバイルOSやデータベース、OSカーネルにおいて数百件に及ぶ重大な問題や権限昇格の脆弱性を特定している。
強力な能力を備える反面、悪用された際のリスクも大きいため、OpenAIは厳格な安全策とガバナンス体制を敷いている。2026年9月1日以降、個人向けのDaybreakアカウントを利用する全ユーザーに対し、ハードウェアセキュリティキーの導入が義務付けられる。また、一般顧客や非承認企業へのAPIやモデルの直接提供は行われない。
モデルへのアクセスは、Accenture、IBM、CrowdStrikeなど、OpenAIが承認した16社のテクノロジーおよびコンサルティングパートナーの内部環境に限定される。顧客企業は、これらパートナーが提供するマネージドサービスや既存のセキュリティ製品を通じた間接的な形でのみ、GPT-5.6-Cyberの分析結果やインテリジェンスを活用できる設計となっている。
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