• 2026/07/03 掲載

シャープ、鴻海と連携しAIサーバー事業へ参入 新規事業で3000億円目指す

鴻海精密工業と連携し、AIサーバー関連で確保

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シャープの河村哲治社長は3日、AIサーバーや衛星通信などの新規事業で2030年度までに2000億から3000億円の売上高を目指す方針を明らかにした。親会社である台湾の鴻海精密工業と連携し、目標額の8割強をAIサーバー関連で確保する計画だ。ソフトバンクが主導する国産AI開発プロジェクトへの参画も表明しており、AI分野への経営資源集中を鮮明にしている。
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(画像:ビジネス+IT)
 シャープは人工知能(AI)向けサーバー事業に本格参入し、2026年度中に国内での販売を開始する。同社の河村哲治社長が3日に大阪市の本社で取材に応じ、今後の事業戦略を説明した。2030年度を目標とする新規事業全体の売上高2000億から3000億円のうち、AIサーバー関連でその8割強を占める最大2400億円規模を稼ぎ出す計画を示した。

 AIサーバーの展開にあたっては、シャープを傘下に持つ鴻海精密工業の経営資源を活用する。鴻海は現在、世界のAIサーバー市場で約4割のシェアを有している。シャープはこの調達力と製造基盤を元に鴻海製の製品を自社ブランドで展開し、国内における販売および保守体制を担う。当初の計画を前倒しして事業化を進め、将来的にはソリューション事業への展開を通じて営業利益率10%前後の確保を目標に掲げている。傘下入りから10年を迎え、シャープ側から積極的に鴻海のリソースを引き出す体制へと関係性を転換する。

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【図版付き記事はこちら】新生シャープが鴻海とAIサーバー事業で反転攻勢(図版:ビジネス+IT)

 AIインフラ基盤の強化に向けた動きは多方面に及んでいる。シャープはソフトバンクが主導する国産AI開発の新プロジェクトへの参画意思も表明した。このプロジェクトにはNEC、本田技研工業、ソニーなどの大手企業を含む40社超が参加し、2027年までにパラメータ数1兆規模のAIモデル開発を目指している。シャープは機械を自律的に動かす「フィジカルAI」の社会実装を見据え、同枠組みへの参加が事業変革の核になると位置づけた。

 さらに、AIインフラを支えるデータセンター構築に向けた拠点再編も進んでいる。シャープは液晶パネルの生産を行っていた堺工場の敷地および建屋の一部をソフトバンクに譲渡する。ソフトバンクはこの拠点をAIデータセンターとして活用するため、約1000億円規模を投じて整備を進める方針だ。

 AIと並ぶ新規事業の柱として衛星通信分野の開拓も進んでいる。6月30日には欧州の衛星通信大手SESとの提携を発表した。AIサーバーを中心とするデジタルインフラ構築と並行して新たな通信インフラ事業を育成し、液晶事業に代わる収益基盤の確立を急ぐ。

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