• 2026/06/24 掲載

ソフトバンク、27年度より国産AIサーバーとバッテリー製造、堺工場跡地で

AIのインフラとなる計算基盤と電力供給基盤を一体的に整備

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ソフトバンクは、2027年度から日本国内で人工知能(AI)サーバーおよび次世代バッテリーの製造に参入する。2025年に取得したシャープ堺工場跡地(大阪府堺市)を中核拠点とし、AIのインフラとなる計算基盤と電力供給基盤を一体的に整備する。米エヌビディアや台湾の鴻海精密工業とAIサーバーの生産に向けて協議を進めており、経済安全保障の観点からAI基盤の完全国産化を目指す。
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(画像:ソフトバンク株式会社 2026年3月期 決算説明会)
 ソフトバンクは2026年6月23日の定時株主総会などで、2027年度に国内でのAIサーバー製造を開始する計画を明らかにした。組み立ての拠点となるのは、同社が2025年に取得した大阪府堺市のシャープ堺工場跡地である。同社は米半導体大手のエヌビディア、および受託製造世界最大手である台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)と、AIサーバーの設計・生産に関する協議を始めている。初期段階では海外から調達した部品の組み立てを行い、2020年代末までに国内での完全な量産体制を確立する方針だ。製造したAIサーバーはまず自社のデータセンターで稼働させ、将来的には官公庁や国内企業への外販も視野に入れている。

 AIの普及に伴ってデータセンターが消費する電力の急増が世界的な課題となるなか、ソフトバンクはAIサーバーの製造と並行して大規模な国産バッテリー事業も展開する。次世代電力インフラの構築に向けてギガワット時規模のバッテリー事業を開始。シャープ堺工場跡地に構築する「大阪堺AIデータセンター(仮称)」内にバッテリー製造拠点である「GXファクトリー」を新設し、開発から製造までを国内で完結させる。

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【図版付き記事はこちら】ソフトバンクが堺工場跡地で国産AIサーバーとバッテリー製造(図版:ビジネス+IT)

 バッテリー開発においては、最先端技術を持つ韓国のCOSMOS LABと協業する。主軸となるのは、正極にハロゲン化物、負極に亜鉛を採用した「亜鉛ハロゲン化物バッテリー」である。このバッテリーは電解液に可燃性の有機溶媒ではなく水を使用するため発火のリスクがなく、レアメタルも不要であることからサプライチェーンの安定化にも寄与する。ソフトバンクはこの次世代バッテリーを2027年度から同拠点で製造し、2028年度にはギガワット時規模での量産体制へ移行する計画を立てている。2030年度にはバッテリー関連事業単体で1000億円超の売り上げを目指す。

 一連の投資は、機密データの海外流出を防ぎ、自国内でAIインフラを保有・運用する「ソブリンAI」の確立を目的としている。ソフトバンクはデータの処理からそれを支えるハードウェアの製造、さらには電力の安定供給までを国内で完結させることで、急拡大するAI市場での優位性を確保する。

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