- 2026/09/11 07:10 掲載
【実測】GPT-6 Astraは「人の仕事」を変える…半日→1分「待たない・直さない」仕事術(2/3)
【実力検証1】議事録20分→10秒、差が出た2つのポイント
最初に試したのは、いちばん日常的な仕事です。会議メモをそのまま渡して、決定事項・宿題・未決の3見出しに整えてもらう指示です。GPT-5.6 SolとGPT-6 Astraに、同じメモ・同じ指示を送りました。プロンプト
次の会議メモを、【決定事項】【宿題(担当・期限)】【未決・確認事項】の3見出しの議事録に整えてください。
事実の追加は禁止。担当や期限がメモにない項目は「記載なし」と書いてください。
【会議メモ】(ここに貼る)
結果は、どちらも合格でした。メモにない事実の追加は見当たらず、担当が書かれていない項目はきちんと「記載なし」と返してきます。違いは2つ。
GPT-6の方が約2秒速く(API経由の1回計測で9.4秒対11.6秒。出力の長さも違うので目安です)、そしてGPT-6は「候補日の再送、新刊告知、イベント告知の担当者は記載なし」と、未決事項の側に“担当者が決まっていない”ことを自分でまとめて書き足していました。メモにある事実だけで、人間が次に決めるべきことを浮かび上がらせる。地味ですが、議事録として一段上の仕上がりです。
ChatGPTの画面でも同じ指示を試しました。GPT-6 Proは56秒考えてから、宿題を表に整理し、担当が決まっていない項目を「記載なし」と明示した議事録を返してきました。
手作業20分 → 10秒。
【実力検証2】30分→1分 “社内テンプレ”どこまで守れる?
OpenAIがGPT-6で強調している点の1つが、「あなたのテンプレートやスタイルに沿った文書・表・スライドを作る」力です。そこで、筆者の会社で使っている「AI社員の社員票」という6項目の表を見本として渡し、新しい1体分を同じ書式で作らせました。指示の要点は「書式以外を一切付けるな」です。プロンプト
次の書式(見出し・表の列構成・文体)に厳密に従って、【題材】の文書を作ってください。
書式以外の項目・前置き・説明文は一切付けないこと。
【題材】毎週月曜09:00に、先週の問い合わせフォーム受信内容を集計し、件数・業種・希望内容の傾向を1本の投稿にまとめるAI社員1体の社員票
【書式の見本】(ここに貼る)
返ってきたのは、見本と列構成・行数が完全に一致し、文体も丁寧語でそろった表でした。前置きも後書きもゼロ。所要時間は約10秒(API経由の計測)。筆者の経験では、この手の指示で「表の前に『以下が社員票です』と一言添えてくる」「列を1つ増やしてくる」といった“惜しい崩れ”が起きがちでしたが、今回の試行ではそれがありませんでした。
ChatGPTの画面では48秒考えて、同じ3列6行の表を返してきました。ただし呼び名の欄は見本の「オーくん」をそのまま使っていたので、そこだけ人が直す必要がありました。書式は守る、中身の固有名詞は見本に引きずられることがある。この癖は覚えておいてください。
社内の申請書、報告書、提案書の骨子。「うちの書式」がある仕事ほど、GPT-6の伸びが分かりやすいです。研修先では、まずここを試すことをおすすめしています。
30分 → 1分。ただし、実例欄の数字はAIが作った架空のものなので、そのまま使わず差し替えてください。
【実力検証3】半日仕事→1分…5万字で試したGPT-6の長文力
3つ目は、GPT-6の「最大105万トークン」という長文読み込みの力の一端を使う仕事です。筆者が今月書いた原稿5本(合計約5万2000字、約3万6000トークン)を一度に渡し、「各原稿の主張・重複箇所・数値の食い違い・公開順の提案」を出させました。プロンプト
以下の資料群について、
1) 各資料の主張を1行で
2) 資料間で内容が重複している箇所(資料名と見出し・最大5件)
3) 数値や事実が食い違っている箇所(該当文を引用)
4) 公開順の提案と理由、を出してください。
根拠は原文を短く引用すること。
【資料】(ここに貼る)
所要時間は44秒(API経由・出力の上限に達したため末尾は途中で切れています)。返ってきた重複指摘は本物でした。
たとえば「役割をファイルに定義して名前で呼び出す仕組み」が2本の原稿で二重に説明されている、と該当の見出しと文を引用して指摘し、「技術的な作り方は前の記事を本編にし、後の記事は実例に重点を移す」という編集提案まで付いてきました。
筆者自身が気づいていなかった重複です。数値の明確な矛盾は「見当たらない」という回答で、これも筆者の認識と一致していました。同じことを人がやれば半日仕事です。
ChatGPTの画面で同じ5本(原稿A~Eと名前を付け替えたもの)を貼り付けると、GPT-6 Proは約7分考えてから、冒頭で推奨の公開順を示し、各原稿の主張と原文の根拠を表にまとめ、重複箇所と数値の食い違いの有無まで返してきました。API経由より時間はかかりますが、出力が途中で切れることはなく、全文が返ってきます。
半日 → 1分。社内規程の新旧比較、複数部署から上がってきた報告書の突き合わせ、過去提案書の棚卸しに向いています。
【実力検証4】15枚が○分で完成、スライド作成力を検証
公式がGPT-6で強調している「テンプレートに沿ったスライド・文書を作る」力を、いちばん分かりやすい形で試しました。この記事の本文(Markdown)と、筆者の会社で使っている提案書のPPTX見本、ここまでの実画面4枚を添付して、「見本と同じ体裁で15枚前後のスライドにして、PPTXで返して」と頼んだのです。プロンプト
添付の記事本文を、添付の見本PPTXのデザイン・構成・配色・文字の使い方に合わせた15枚前後のスライド資料(PPTXファイル)にしてください。
1. 見本と同じ体裁を踏襲する(表紙・章扉・本文ページの型、白背景にネイビー基調、各ページ下部の要点の帯、左上の小さな見出しラベル)
2. 「使ってみた3事例」は添付の実画面PNGを該当ページの左側に貼り、右側に要点を箇条書きにする
3. 数値・日付・プラン条件は記事本文にあるものだけを使い、新しい数字や事実を作らない
4. 見出しは広告コピー調にしない。日数刻みのロードマップは作らない
5. 最後に「人が最後に確認する箇所」と「よくある質問」のページを入れる
6. 出来上がったPPTXファイルをダウンロードできる形で出す
GPT-6 Proは約14分考えて、15枚のPPTXファイルを返してきました。
開いてみて驚いたのは、見本の「型」をそのまま使っていたことです。白背景にネイビー、左上の英字ラベル、見出し下の細い罫線、各ページ下部の要点の帯、章扉の進捗ドットまで、筆者の会社の提案書と同じ語彙(ごい)で組まれていました。
実画面4枚は指示どおり該当ページの左に置かれ、長い画面は下を切って「冒頭を抜粋」と注記してあります。そして15枚に出てくる数字(9.4秒、56秒、週200メッセージ、105万トークンなど)は、すべて記事本文にあるものだけでした。新しい数字は1つも作っていません。
ただし惜しかった点も3つあります。
- 全ページの脚注に「出典:添付記事 §2」のような、作業中の内部参照がそのまま残っていた
- 1枚だけ、API経由の結果とChatGPT画面の結果が混ざった一文があった
- 指定されたフォントが受け手のパソコンにない可能性があった(PDFで渡せば問題ありません)
どれも人が10分で直せる範囲で、ゼロから作るのとは比べものになりません。
15枚のスライドを人が作ると半日から1日。GPT-6 Proの14分と、人の手直し10分になりました。「うちの提案書の型」があるなら、見本を1つ添付するだけで、この記事のような長い文章が体裁の整った資料に変わります。
【保存版】そのまま使える、GPT-6即戦力プロンプト集
ここまで見てきた4つの使い方は、特別な設定が必要なものではありません。ポイントは、GPT-6に“どう頼むか”です。この章では、実務ですぐ使えるプロンプトをそのまま紹介します。記事に入りきらなかったプロンプトは、Excelにまとめたのでダウンロードして手元で使ってみてください。■【GPT-6即戦力プロンプト】商談前の相手企業ブリーフ
プロンプト
次の企業について、公開情報だけを根拠に、
①事業概要
②直近の動き(日付つき)
③当社サービスと接点になりそうな課題
④商談で確認すべき質問3つ
を1枚にまとめてください。
確認できない項目は「未確認」と書き、推測を事実のように書かないでください。
【企業名・URL】(ここに書く)
■【GPT-6即戦力プロンプト】規程改定の差分説明
プロンプト
次の旧規程と新規程を比較し、変更点だけを「条項/旧/新/実務への影響」の表にしてください。変更のない条項は書かない。
【旧規程】(ここに貼る)
【新規程】(ここに貼る)
■【GPT-6即戦力プロンプト】出力の自己点検(最後に必ず)
プロンプト
上のあなたの回答について、
①根拠が入力にない数字・日付・固有名詞
②断定しているが確認できない箇所
③抜けている前提
を列挙してください。問題がなければ「なし」と書いてください。
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