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  • 2026/09/24 11:15 掲載

Claudeが新酵素系を「発見」──アンソロピック、約950エージェントでDNA探索

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米アンソロピックは9月23日(現地時間)、AI「Claude」を使った生物学研究で、CRISPRを思わせる特徴を持つ新たな酵素系を見つけたと発表した。約950のAIエージェントが2億1,000万トークンを使い、21時間にわたりDNA配列を探索したという。同社は2026年春に研究グループと実験室を設けており、その初期成果として公表した。
 同社が「ART(array-associated reverse transcriptases)」と呼ぶこの系は、細菌に感染するウイルス「バクテリオファージ」で主に見つかり、RNAをDNAに写し取る逆転写酵素(RT)、隣接する遺伝子、規則的に並ぶDNA反復配列で構成される。反復配列の並び方がCRISPRに似ており、初期実験では短いRNAとして発現することも確認したという。

画像
【図版付き記事はこちら】
成果の重要性についてはさらなる検証が求められる
(画像:本文をもとに生成AIで作成)

 探索では、人間の研究者が大規模なDNA配列データベースから興味深いRTを探すようClaudeに高水準の指示を与えた。その後は約950のClaudeエージェントが約21時間、2億1,000万トークンを使って分析。20万超のRTを集め、3,500の新たな候補系を抽出し、最終的に有望な20候補まで絞り込んだとしている。

 ただし、発見の意味はまだ確定していない。アンソロピックによると、ARTの中心となるRT自体は過去の研究で知られていた一方、Claudeが非コードDNAの反復配列や機能不明の付随タンパク質との組み合わせに着目した。ARTが実際にどのような機能を持つのかは現在も研究中で、CRISPRと同等の遺伝子編集技術になると確認されたわけではない。

 CRISPR遺伝子編集の先駆者の1人で、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のフェン・チャン教授はプレプリントを読み、今回の成果について「非常に興味深く、さらなる調査に値する」との見方を示した。

 アンソロピックは2026年春、汎用AIが生物学上の発見を体系化し、加速できるかを調べる研究グループを設立し、米サンフランシスコ・ベイエリアに実験室も整備した。実験室ではBSL-1とBSL-2の低いバイオセーフティーレベルの研究のみを扱い、人に感染する病原体は扱わないという。物理的な実験はすべて人間の科学者が行っているとしている。

 今回の成果は、AIが文献検索やコード作成だけでなく、膨大な配列データから異常なパターンを見つけ、検証すべき仮説を絞り込む役割まで担い始めたことを示す。一方、成果の新規性や重要性については、外部研究者による検証が必要になる。

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