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  • 2009/08/24

【市場志向型経営の構図 第12回】市場志向型経営の環境適応

武蔵大学経済学部 准教授 黒岩健一郎氏

前回は、市場志向型経営における経営戦略の捉え方について説明した。それは、詳細な分析を経て事前に計画するものというよりも創発的に形成されていくものであり、経営資源の活用よりも外部環境への適応を重視するものであった。今回は、この点についてもう少し深く掘り下げたい。市場志向型経営が、どのような環境適応パターンを想定しているか考えてみよう。

黒岩健一郎

黒岩健一郎

武蔵大学経済学部 准教授

組織の環境適応パターン

 進化論では、「生物の遺伝的形質は、世代を経る中で変化していく。自然環境に適応できた種だけが残り、あとは自然淘汰する」と考えられている。つまり、環境への適応が生き残るための鍵である。企業も同じだ。経営環境に適応したものだけが繁栄し、適応できなかった企業は倒産の憂き目を見る。したがって、どのように経営環境へ適応するかという問題は、企業にとっても極めて重要である。

 企業が経営環境への適応を図る方法は、企業ごとに特徴がある。しかし、いくつかのパターンに分類することができるだろう。著名な経営学者のミンツバーグは、企業家型・計画型・適応型の3パターンに分類している。

 まず、企業家型の環境適応パターンとは、積極的な活動を通して、環境に働きかけようとするものである。変化する経営環境に合わせるというよりも、自らの手で環境を変えてしまおうと考える。ベンチャー企業が典型例であろう。

 これに対して適応型は、環境の変化に受動的に行動するパターンである。変化を先導したり、変化に備えたりするのではなく、変化に追随するという方が適切な表現だろう。このような組織は、組織の各部門が、それぞれが眼前にある環境変化に対して個々に反応しがちである。視野は短期的になる傾向がある。

 計画型は、企業家型と適応型の中間である。経営環境を分析して、環境変化を予測して戦略を策定し、それから活動するパターンである。このような組織は、あらかじめ決定した戦略に沿って活動を行う。したがって、長期的視点から戦略が策定され、各部門で実施する活動は統合されている。


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環境適応パターン


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