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- 2010/04/02 掲載
効率的なIT資産管理の実現のために企業が取り組むべき課題とは--あずさ監査法人 薩摩貴人氏
多くの企業がソフトウェアの管理にはお手上げ状態
「PCやサーバなどのハードウェアに比べ、ソフトウェアは目に見えないため、IT資産管理を進める上でどうしても後回しにされてしまう傾向があります。情報漏えいにつながりやすいWinnyやShareなどのファイル共有ソフトなどが社内のPCにインストールされていないか検知する、あるいはそれらのソフトをインストールできないよう設定する、といった対策を採っている企業は多いですが、実際にどういうソフトウェアがどういうところで、どういうライセンスのもとで使用されているかといった部分の管理はほとんどお手上げの状態にあるのではないでしょうか。」
IT資産管理は、ITシステム管理の基盤であるという認識が必要
現状、多くの企業が未だ踏み込めていないという、ソフトウェアを含めたIT資産管理。自社のIT資産を正しく把握し、管理することは、コンプライアンスや資産計上の問題、あるいは業務効率や生産性の向上という観点からも不可欠だ。IT資産が適切に管理されていなければ、ITシステムの移行時や増設などのメンテナンスの際にも大きな足かせとなってしまう。こうしたIT資産管理の不備は、ITシステム全般に関わってくる問題だと薩摩氏は指摘する。「IT資産管理は、ITシステム管理の基盤となるものです。IT資産管理の不備がもたらす影響範囲はITシステム全般に及びます。実際、ITシステムにおいて問題が発生した場合、真因を追究するとIT資産管理の不備が原因であったということは少なくありません。また、社内の人事異動や組織改編など、社内環境の変化にITが柔軟に対応するためには、IT資産管理をしっかりと行っていなければなりません。しかし、さまざまな社内環境の変化にIT資産管理が追いつけず、IT資産管理が形骸化しているケースも多く見られます。」
それでは、環境の変化にも柔軟に対応できるIT資産管理を実現するために、どのような考え方が必要なのだろうか。薩摩氏は、企業の経営層がIT資産管理をITシステム管理の基盤であると認識し、重要性を理解することが、効率的なIT資産管理を実現には不可欠であると語る。
「たとえば、情報セキュリティでは、企業が保有する情報資産を把握し、そのリスクを分析し、対策を講じます。しかし、情報資産をすべて把握せずとも、なんとなく問題になりそうな点に対して対策を打てば、それなりの効果はあるでしょう。しかし、なぜこのような手順を踏む必要があるのか。それは、単刀直入に言えば『説明責任』にほかなりません。もし情報漏えいが起こった場合、なぜと問われた時に説明することができなくなってしまいます。IT資産も全く同じです。」
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