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  • 2011/06/29

サーバ仮想化の後に必要となるストレージ、ビッグデータに対応するコツ--IDC Japan 森山正秋氏

企業におけるデータ量が飛躍的なスピードで増加している。IDCの調査によれば、企業内のサーバのデータは年率40%~50%の割合で増大しているという。動画や画像を多く扱うコンテンツ系の企業は当然だが、一般の企業も人ごとではないとIDC Japan リサーチ第1ユニット グループディレクター 森山正秋氏は指摘する。というのも、サーバ仮想化が進むことで「これまで想定していなかったスピードでデータ量が増大している」からだ。サーバ仮想化後のデータはどのような考え方で管理すればよいのか?またストレージに求められる要件とは何か?

データ容量の劇的な変化の背景にあるもの

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IDC Japan
リサーチ第1ユニット
グループディレクター
森山正秋氏
──企業のデータ量が爆発的に増えているようですが、この変化の背景をどのようにみていますか?

 米IDCの調査では、全世界のデータ量は2020年に35ゼタバイトという容量になると試算しています。企業が保有している、主にサーバ絡みのストレージということで言えば、だいたい年間40%から50%ぐらいで容量が増えています。これは単純計算で、3年で約3倍、5年で約8倍になる計算です。

 このように企業のデータ容量が劇的に増えている背景には2つあって、質の変化と量の変化があります。

 まず質の変化をいうと、かつてメインフレーム時代は小さな構造化データしか持っていなかったのに対し、オープン系のデータベースを使うようになって巨大な構造化データを扱うようになり、さらにそれ以降は新しい種類のデータ、いわゆる非構造化データと呼ばれるものが劇的に増えてきました。非構造化データとは、たとえば各種ドキュメントや画像・動画といったデータのことです。

 サーバ内のデータに限ってみても、2011年時点でわずかながら非構造化データが構造化データよりも多くなるとIDCではみており、今後その割合はさらに増えるとみています。

 また、量の変化でいうと、ストレージ単価が大幅に下落してデータを取っておけるようになったことが挙げられます。エンタープライズで使われるストレージのギガバイト単価は年率30%から35%ぐらい下がっています。ストレージが高額だった時代は容量設計を適切に行わなければならず、不要なデータを排除していましたが、今はそれほど気にしなくなったと思います。さらに、高速インターネットによってデータの複製が活発化したことも企業のデータ容量を増やす要因になっています。

企業内データの増大は2つにわけて考えるべき

──2010年末から「ビッグデータ」というテーマで日本国内でも企業内のデータ活用が叫ばれてきました。

 ビッグデータをどう捉えるかはいろいろ意見があると思いますが、従来から企業が持っているデータが増えている話と、ビッグデータの話は分けて考える必要があります。

 まず、前者についていうと、先述のようにそもそも企業が持っているデータの量はどんどん増えていて、従来とは違ったデータ活用のニーズが高まる一方で、これらのデータを管理する人は増えていません。限られた人と限られた予算で増大するデータの管理をしなければならないわけです。

 当然、従来までの投資の仕方や技術では十分に対応することができません。それを解決するのが、「ストレージの仮想化」であったり、「スケールアウトのストレージ」といった新しい技術であり、企業の中のインフラの考え方です。

 こうした動きとパラレルで、企業の管理者はデータベースのデータやファイルサーバの中のデータを管理するのとはまったく違った「ビッグデータ」というものを管理しなければならなくなっています。

 これは従来では到底考えられないような膨大な量のデータを収集して、それをもとにマーケティングやビジネス分析などに役立てるためのもので、企業のインフラに採用されるようなコストが高いストレージでは単価に見合ったものとはなりえません。また、データ量の増え方も不規則であることが多いため、従来型のストレージのように増設するのに時間がかかっていては対応ができません。

 そのため、簡単にスケールアウトでき、シームレスに容量やシステムを増やしていけるストレージが求められるほか、より高速に処理できるI/O性能とギガバイトあたりの単価を下げられるストレージが求められるのです。

──ビッグデータに求められる技術要件も、従来の企業のストレージにおいて求められてきたものと相違ないと思いますが何か違いはあるのでしょうか?

 ビッグデータでは、コストやパフォーマンス、容量に対する欲求が、従来のシステムのそれよりも強くあるいは高い次元で求められるようになるということです。ベクトルの方向は同じですがそのベクトルの傾きがより急な傾斜になっているのです。既存のストレージとは切り離して考えて管理するような世界が広がってきており、すべてのデータを1つのストレージインフラで管理するというのは必ずしも合理的ではないと思います。

──データの統合管理も企業の1つのテーマだと思いますが、この点との整合性はいかがでしょうか?

 確かにストレージ統合というのはこれからも進展していくべきものだと思います。ただ残念ながら日本の国内を見る限りストレージが統合されている割合はそれほど多くありません。

 とはいえ、これからストレージ統合を行い、共有インフラを構築するという潜在的な需要は非常に大きく、今後はさらに成長を続けていくでしょう。ただ、そうした企業内のインフラとは別に、いわゆるビッグデータを管理するようなインフラには、その特性に合ったインフラが必要になってくるということです。

【次ページ】環境が激変する中で変化したストレージに求められる要件

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