紀陽情報システムでは、大量データ処理の全体最適化を進めるにあたって、OSSの活用を検討してきた。今回、業務システムごとに分散されている複数のデータをレッドハットのOSSである「Red Hat JBoss Data Services」を用いて仮想統合しシングルビュー化を図り、さらにBIツールの「QlikView」と連携することで短期間で最適化可能となる情報活用基盤を、紀陽銀行向けに構築した。

　この情報活用基盤の利用により、顧客を軸にして一元的に情報管理することが可能となり、分析軸の変更や追加も柔軟に行えるため、経営情報の迅速な提供が可能になる。またデータ分析作業時間の短縮、大量・複雑な情報の見える化の実現なども行う。今後、紀陽銀行の各ユーザー部門に展開していくほか、過去の累積した取引明細データの様な大量データを利用しての顧客行動分析にもこの情報活用基盤を利用していく予定となっている。

　なお、紀陽情報システムでは、紀陽銀行で実装した「QlikView」を活用したシステムを、アシストと協業して、銀行向けソリューションとして販売していく予定だ。