格下げした理由は大きく3つ。1つは財政赤字削減目標の達成可能性に関する不確実性の高まり、2つめはデフレ圧力の下での性直促進策のタイミングと有効性に関する不確実性、3つめはそれに伴う中期的な日本国際の利回り上昇リスクの高まりと債務負担能力の低下を挙げている。

　ただし、A1の格付けは、「極めて高い政府の信用力を反映」としており、今回の格付けアクションは、日本の外貨建て、自国通貨建てカントリーシーリングおよび銀行預金シーリングのAaaには影響を与えないとしている。

　なお、ムーディーズによる国債格付けは、最上位のAaaには米国やドイツ、カナダ、シンガポールなどが、Aa1には英国やフランスなど、Aa3には中国や韓国などが位置付けられており、日本のA1はそれらを下回り、エストニアやチェコと同水準となる。